鉄やニッケルなどの金属との合金で用いられる元素と言えば「クロム」!

合金はほとんど錆を生じない耐食性のため、需要が高い金属と言えます。

ではその「クロム」を漢字だとどう書くわかりますか?

少年

うーん難しいけど、多分当て字で「九露武」かな?

若いギャル

「句楼夢」、あるいは「黒霧」じゃないのかな?

いろいろな当て字表記が出てきましたが、さすがに分かる人は少ないですね。

そもそも漢字表記があるのかさえ疑問になります、本当にあるのでしょうか?

今回は「クロム」の漢字表記について詳しく見ていきましょう!




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「クロム」を漢字で書くとこうなる!

合金として利用されることで有名な「クロム」、原子番号は24、記号で「Cr」と表記されます。

漢字表記はとても意外な一文字になります!

格魯謨

好青年

二つとも全然予想外な表記だな

かなり変わった表記になりましたね。

正直この二つの表記をパッと見て「クロム」だと分かる人はどれだけいるでしょうか?

「クロム」がどうして「格魯謨」及び「铬」になるのか、詳しく見ていきましょう!




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「格魯謨」の由来とは?

格魯謨」という表記ですが、これはある日本人が考案した当て字、和名となります。

「格魯謨」の漢字を一文字ずつ分解するなら、

  • 「格」は「コウ」、「格好(カッコウ)」など
  • 「魯」は「ロ」、「魯人(ロジン)」など
  • 「謨」は「ム」、「護謨(ゴム)」など

となります。


意外に知られていない事実ですが、実は「ゴム」は漢字で「護謨」と書くんです。

以上3つの漢字を組み合わせると、「コウロム」、これで「クロム」っぽく読めなくはないですね。




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「铬」の由来は中国語?

二つ目の「」という表記ですが、これは中国語の表記になります。発音は「ゲー」となります。

因みに上で紹介した「铬」という字ですが、若干「銘柄」の「銘」っぽくも見えますね。

しかしよく見れば右側のつくりの部分が違います。


「銘」は「名」になっていますが、「铬」は「各」ですね。

日本語での漢字表記は「格魯謨」でしが。一文字目の「格」を思い出せば、「銘」ではなく「铬」と区別できるでしょう。


因みに中国語にはほかにも「克罗米」という表記もあります。

こちらは「クロム」の発音に近づけた当て字となります、発音は「クールォミー」です。

「クロム」の語源とは?

合金としてお馴染みの「クロム」ですが、そもそも何が語源となっているのでしょうか?

正式名称は英語で「chromium」と書きますが、フランスの鉱物学者ルネ=ジュスト・アユイによって命名されました。

「クロム」とはギリシャ語で「色」を意味する「chroma」に因んでいます、これは「クロム」が酸化状態によって様々な色を呈するからです。


天然にはクロム酸鉛として存在しています。

クロム酸鉛は紅色、他にも亜鉛やカルシウムストロンチウム、カリウムなど様々な金属元素との混合物が存在しますが、いずれも顔料として使われています。

おまけ:「Google Chrome」との関係は?

今でこそインターネットブラウザとしてお馴染みとなった、「Google Chrome」ですが、日本語読みで「グーグルクローム」となります。

この「クローム」とはご存知「クロム」メッキのことです。


金属元素の「クロム」との関係ですが、もちろんGoogle Chromeにはメッキという意味はありません。

Chromeをベースに開発されたIronというブラウザが元々あったわけですが、そこから不要な部分を削ぎ落として軽快な動作を実現する新しいブラウザを開発していきました。

「Iron」は「鉄」を意味しますが、「Ironからメッキを削ぎ落とした」という意味合いで後継のブラウザ「クローム(Chrome)」と名付けたとされています。

まとめ

今回は「クロム」の漢字表記について紹介しました。それでは今回の内容の振り返りです。

  • 「クロム」を漢字で書くと「格魯謨」または「铬」
  • 「格魯謨」は当て字
  • 「铬」は中国語表記、発音は「ゲー」
  • 中国語には「克罗米」という表記もある、発音は「クールォミー」
  • 「クロム」の語源はギリシャ語の「chroma」から
  • 「Google Chrome」の「クローム」は、前身のブラウザからメッキを削ぎ落としたという意味から来ている

中国語の「クロム」も覚えておけば何かと役に立つでしょう。

化学元素はほかにもたくさんあります。

「ナトリウム」や「カルシウム」、「マグネシウム」なども漢字表記がありますので、気になる方は以下の記事もどうぞ!









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