緑色に光る綺麗な宝石、といえば何を思い浮かべますか?

恐らく多くの人は「エメラルド」と答えたと思います、英語で「emerald」と表記します。

ではこの「エメラルド」、カタカナ5文字ですが、漢字だとどう表記するかわかりますか?

少年

好きな宝石なんだけど、難しいな。当て字で「絵目羅瑠土」かな?

若いギャル

「緑宝石」じゃないかな、そのままだけど?

いろいろな表記が出てきましたが、さすがに悩んでしまいますね。

またそもそも「エメラルド」がどんな宝石なのか、語源も気になるので徹底特集していきましょう!




スポンサーリンク

「エメラルド」を漢字で書くとこうなる!

「エメラルド」とはご存知緑色をした宝石です。普段はカタカナでしか見る機会はありませんが、ちゃんと漢字表記はありますよ。

緑玉

翠玉

少女1

「緑」が名前につくのは、わかる気がするけど「翠」って何?

結構あっさりした表記だと思います。

一つ目の表記は、「エメラルド」が緑色に光るから「緑玉」となるのはなんとなく理解できるでしょう。

しかし二つ目の表記は少し難しいですね。

「翠玉」と書いて「すいぎょく」と読むわけですが、「翠」という漢字はどういう意味なんでしょうか?

普段見かけない漢字なだけに、そもそも意味すらわからない人も多いかもしれません。

「エメラルド」がどんな宝石なのかも合わせて詳しく見ていきましょう!




スポンサーリンク

「エメラルド」の表記の由来は?

そもそも「エメラルド(emerald)」とは、ベリリウムを含む鉱物「緑柱石」の一種です。

実は化学組成的にはアクアマリンと同一で、違いとしてはクロムやバナジウムなどが含まれている点で、緑色に光ります。

宝石の中では衝撃に極端に弱いのも特徴で、職人泣かせの石とも言われています。

好青年

「アクアマリン」と同じ成分だったなんて知らなかったな

さて「翠玉」という表記の由来ですが、これは「エメラルド」が緑色に光ることが由来とされています。

しかし緑色に光るなら、「緑玉」と言えば良さそうです。

改めて「翠」という漢字についてですが、実は意味としては「緑」なので同じです。

「翠」の由来とは?

「翠」は元々「新芽」という意味があったようです。

「芽」は緑色をしていますよね。そこから転じて色の名前にも使われるようになりました。

因みに「翠」を用いる宝石として、ほかにも「翡翠(ヒスイ)」があります。これは中国やアステカ文明、日本でも縄文時代から重宝されてきた宝石の名前で、やはり「エメラルド」と同様緑色をしています。

しかし化学的には、「ヒスイ輝石」という名前の鉱物の一種で、ナトリウムとアルミニウムを含んでいます。

そのため「エメラルド」とは根本的に違う物質なので、混同しないようにしましょう!

エメラルドの歴史


エメラルドは世界の4大宝石にも数えられ、古くから富と権力の象徴でもあったとされています。
古代エジプトの女王クレオパトラだけでなく、シーザーも治療のためにたくさん集めたと伝えられています。
またローマ帝国時代では、ダイヤと真珠に次ぐ、第三位の宝石という扱いがされていました。
実際、ポンペイなどローマ帝国の都市の遺跡からはエメラルド製品が多く出土されています。



スポンサーリンク


「エメラルド」の語源とは?

「エメラルド」は英語で「emerald」と書きます。

その語源ですが、かなり複雑な変遷を経ていました。


歴史を辿るとサンスクリット語で「緑色の石」を意味する「スマラカタ」が、その始まりとされています。

それがギリシャ語で伝わった際に「スマクラドス」となり、次にラテン語になると「スマラグダス」、そして「スマラルダス」と変化しました。


さらに古フランス語になると「エスメラルド」に変わり、現在の「エメラルド」に繋がりました。

現在「エスメラルダ」というのは、「エメラルド」を意味するスペイン語とポルトガル語になっています。

男性1

ディズニーアニメ映画のジプシーの踊り子「エスメラルダ」が有名だね

その他の宝石類の漢字表記

エメラルド以外にも様々な色に満ち溢れた宝石がたくさんあります。代表的な宝石類の漢字表記を紹介しましょう。

  • ダイヤモンド:金剛石
  • ラピズラズリ:藍方石・黝方石(深い青色、藍色をした方ソーダ石)
  • トパーズ:黄玉(薄い黄色をした珪酸塩鉱物)
  • アクアマリン:藍玉・水宝玉(薄い青色の緑柱石)
  • ルビー:紅玉(赤色をしたコランダムの変種)
  • サファイア:蒼玉・青玉(コランダムでルビー以外の総称)
  • パール:真珠(貝から採れる宝石)
  • オブシダン:黒曜石(火山岩の一種)

「アメジスト」及び「ガーネット」の漢字表記については、以下の記事もぜひ御覧ください!


「エメラルド」の中国語表記は?

「エメラルド」の漢字表記について解説してきましたが、お隣の中国語での表記も気になりますね。


ということで中国語表記も調べてみました。中国語で「エメラルド」はいろいろな表記がありました。

緑剛玉

緑宝石

緑柱玉

緑玉石

祖母緑

なんとこれだけの表記があります。中国では「エメラルド」はかなり貴重な宝石とみなされているみたいです。

「祖母」なんて漢字を使うところが、凄く独特ですね。いずれも漢字3文字ですが、共通点としては「緑」があることです。

まとめ

今回は「エメラルド」の漢字表記について紹介しました。それではまとめといきましょう。

  • 「エメラルド」を漢字で書くと「緑玉」または「翠玉」
  • 「翠」の意味は「緑」と同じ、元々は「新芽」という意味だった
  • 同じ緑色を呈する宝石の「翡翠(ヒスイ)」は「エメラルド」とは違う組成となる
  • 「エメラルド」の語源となった言葉は、サンスクリット語で「緑色の石」を意味する「スマラカタ」
  • 中国語では「緑剛玉」、「緑宝石」、「緑柱玉」、「緑玉石」、「祖母緑」と表記する

美しい緑色ですが、「翠玉」という和名で記載されていることもあるので、覚えておくに越したことはありません。

漢字があるカタカナ名は世の中たくさんあります。気になる方は以下の記事もどうぞ!







スポンサーリンク