今回から定期的に地球の歴史という大きなテーマでシリーズ化して記事を書いていきたいと思います。
記念すべき第1弾は我々が住んでいる惑星地球の誕生についてです。今でこそ人類を含めて生物が当たり前のように繁栄している美しい青い星になっていますが、その誕生について詳しく知っている人はどのくらいいるでしょうか?
- 地球はいつ、どのような過程で誕生したのか
- 地球に一番身近な存在である月はどのようにして誕生したのか
- 地球の自転はなぜ止まらないのか
第1弾のテーマはこの3点について解説していきます、学校の地学の授業でも役立つのでぜひご覧ください!
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地球はいつ、どのようにして誕生した?
さて地球の誕生は一体いつ頃になのか、ご存知でしょうか?
いきなり質問形式から入りましたが、これについては恐らく知っている方は多いでしょう。
答えは46億年前です、46億年というと大きすぎる数字でピンと来ないかもしれませんね。
しかし1年という期間で換算するといかに人類の歴史が短いかがわかります。
地球の歴史の中で人類(ホモ・サピエンス)が誕生したのが10万年前となっていますが、1年で換算すると12月31日23時49分となります!
つまり人類はまだ誕生して11分しか経っていないのです。
因みに恐竜が繁栄していたのは2億5000万年前から6500万年前で、これは12月12日から26日までの2週間に相当します。人類に比べると恐竜がいかに長く繁栄していたかがよくわかります(;^^)
ということで46億年という時間のスケールのデカさがよくわかったと思います、人類の歴史なんか地球の中のほんの10分程度しかないんです。
ではその地球はどのような過程で誕生したのか?今度はそれについて詳しく解説していきます!
46億年前、地球よりも先に太陽が誕生
46億年前に地球は誕生したわけですが、実はもう一つ地球にとってお馴染みの天体が少し先に誕生していました。
そのお馴染みの天体とはご存知太陽です、この太陽がないと地球には水も生命も育まれなかったことでしょう。地球はこの太陽が構成する惑星系に属しているので、当然太陽が一番最初に誕生したことになります。
ではこの太陽はどのようにして誕生したかと言いますと、宇宙空間に漂うガスや塵が密集してできたものとされています。宇宙空間はほとんどの場所ではガスや塵の密度が低いですが、中にはたくさん集まりやすい場所も存在します。
もちろんただガスや塵が密集しただけではあそこまで巨大な星はできません。太陽のような恒星が出来るには、分子雲という極めて密度の高い星雲が存在していることが前提条件tなっています。
この分子雲が重力で収縮して球状のプラズマとなり恒星が形成されますが、分子雲の中でも特に密度が高い場所では原始恒星と惑星の元となる原始惑星系円盤が形成されます。
原始惑星系円盤の中心部に太陽の赤ちゃんが誕生!
太陽の場合も先に原始惑星系円盤が作られて、その中心部に太陽の赤ちゃんである原始太陽が作られました。
原始太陽はとても小さく、質量に関しては現在の1000万分の1程度しかなかったそうです。ところが周囲にあるたくさんのガスが流れ込むことで現在の太陽よりも10倍も明るかったとされています。
ガスが流れ込むことで太陽はどんどん成長していきました。それに伴い中心部分の温度も上がっていき、水素の融合が始まって主系列星と呼ばれる段階に入って現在までずっとこの状態を維持しています。
我々の銀河系の中でもいくつかの若い星の周囲で原始惑星系円盤が観測されています。
1984年にがか座β星で最初に発見されたことをきっかけに、オリオン座の三ツ星付近に存在するオリオン大星雲の中にも多くの原始惑星系円盤が見つかっています。
逆にいえばそれほど誕生間近の恒星や惑星が多いと言うことですね。
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余ったガスや塵が地球などの岩石惑星を構成
太陽が作られたのが原始惑星系円盤の中心部と言うことでしたが、太陽の材料にならなかったガスや塵も大量に残されることになりました。
それらのガスや塵はただ太陽の周りを回るだけではなく、それぞれが厚みのある層を作ってだんだんと小さな塊である微惑星を作るようになりました。
これが降着円盤モデルといって、今日最も広く受け入れられている惑星誕生の仮説です。
ただし太陽からの距離が近いと水はメタンなどの揮発性の分子が凝縮するには温度が高すぎると言うことで、金属やケイ酸塩などの融点が高い物質が微惑星を形成し、それらが衝突合体を繰り返して大きくなって半径1000~3000kmほどの原始惑星へと成長していきます。
この原始惑星は現在の火星の公転軌道の内側だけでも数十個ほどあったそうですが、これらがさらに衝突・合体を繰り返して、水星・金星・地球・火星と言った岩石惑星へと成長しました。
地球誕生のクライマックスは月の誕生!
地球が誕生した直後に誕生したもう一つの身近な天体が月です。この月がどのように誕生したかはいろいろな説が考えられていますが、一番有力なのがジャイアント・インパクト説ですね。
ジャイアント・インパクト説とは、直訳すると「巨大衝突説」となります。
その通りの意味で、誕生初期の地球に火星ほどの大きさのある原始惑星が衝突して、この衝突の衝撃で飛び散った破片が地球の周りで一か所に集まり月になったと言う説です。
ただしこの説を採用するとなると、月の成分の約5分の1は地球に由来して、残る5分の4は衝突した天体に由来することになります。しかし実際には地球と月の成分構成はほぼ同一であることが判明していて、このことがジャイアント・インパクト説の否定にも繋がっています。
そうした矛盾を解決した説として誕生したのが複数衝突説です。
これは誕生初期の地球に微惑星の小さな衝突が20回程度繰り返され、衝突の度に原始地球の周囲に残骸の輪が形成され小惑星となり、それが最終的に合体して月になった、という内容です。
月の誕生にはまだいろいろな学説がありますが、やはり月に直接降り立って調査した方が手っ取り早いと言えます。そのためにもう一回月の有人探査を実現してほしいですね!
誕生以来自転が止まらないのはなぜ?
地球はご存知のように地軸を中心にコマのように回転しています。
北極の上空から地球を見下ろせば地球は反時計回りに回転していることがわかりますが、これは他の惑星も同様です。
(ただし金星と天王星だけ自転の向きが逆)
実はこの惑星の自転に関しても星の形成の仕方と関係していました。
先ほども説明したように、宇宙空間のガスや塵が集まる場所には分子雲ができますが、この分子雲はある軸を中心に自転し始めその回転によって自転軸方向のガスがつぶれ円盤状になっていきます。
原始太陽系円盤も太陽を中心に自転していました。太陽系の惑星が反時計回りで好転しているのは当時の回転がそうだったからですが、地球自体も太陽系円盤の塵などから作られる過程で好転と同じ向きに自転するようになったのです。
さらに地上と違って宇宙空間では摩擦が働かないので運動を止める要素がありません。そのため誕生初期からずっと公転し続けているわけですが、厳密に言えば地球の自転速度は地球の表面の海水と海底との間で潮汐摩擦が働くせいで徐々に遅くなっているそうです。
ただしそうはいってもその影響はごく僅かで100年ほどの間に1000分の2秒ほど長くなるだけです、1億8000万年後には地球の1日の時間が25時間になるとされていますが、そこまで人類が繁栄できるかも怪しいですね(´・ω・`)
最後までご覧いただきありがとうございます。地球の歴史に関しての記事は今後も定期的に更新していこうと思いますので、ご期待下さい!
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