塩化ナトリウム、いわゆる「塩」を構成する物質でもお馴染みの「ナトリウム」は化学の授業でもよく登場します。
ではこの「ナトリウム」、カタカナ5文字ですが、漢字だとどう表記するかわかりますか?
なんだろう。当て字で「奈戸理卯無」かな?
「納豆理有無」でしょ、違うかな?
いろいろな当て字表記が出てきましたが、さすがに悩んでしまいますね。
そもそも漢字表記があるのかさえ、疑問になります。本当にあるのでしょうか?
ということで、「ナトリウム」の漢字表記を詳しく見ていきましょう!
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「ナトリウム」を漢字で書くとこうなる!
「ナトリウム」とはご存知原子番号11の元素で、「Na」と表記されます。
そもそも漢字表記とかあるのか疑いたくなりますが、実はちゃんとあったんです!それもかなり意外な表記でした。
え?これって全然違う名前じゃないの?
どうです、かなり予想外な答えでしょう。一体全体どうしてこんな表記になるのか凄く疑問です。
「ナトリウム」がどうして「曹達」になるのか、詳しく見ていきましょう!
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「曹達」の表記の由来は?
実は「曹達」とは、別名「ソーダ」と言いまして、英語で「soda」と書きます。
これも化学の授業で習う知識ですが、「ソーダ」とは炭酸水のことです。メロンソーダやクリームソーダの、「ソーダ」ですよ。
どうして「炭酸水」が「ナトリウム」と同じになるのか、凄く疑問ですよね。
そもそも「炭酸水」とは、炭酸が含まれた液体になるわけですが、昔は「炭酸水素ナトリウム」にレモン果汁を加えることで炭酸ガスを発生させて作っていました。
そしてこの「炭酸水素ナトリウム」は、またの名を「重曹(重炭酸曹達)」と呼びます。
洗剤や膨らまし粉の「ベーキングパウダー」のことか
ではどうして「ナトリウム」が「曹達」になるのか、それは「ナトリウム」の正式名称がドイツ語の「ソディウム(sodium)」だからです。
日本でもその昔「ナトリウム」を「ソディウム」と呼んでいました。
確かに「ソディウム」なら「曹達(ソーダ)」と当て字で漢字表記しても、違和感は少ないですね。
正式な漢字表記としては「曹冑母」になります。
これは、明治時代と大正時代に活躍していた宇田川純一という物理学者によって記された表記ですが、今ではほとんど見ません。
因みに医薬学や栄養学、工業の分野では今でも「ソディウム」とも呼んでいたりするので、「ナトリウム=曹達」と覚えておいてよいでしょう。
「アルミニウム」は「亞爾密紐母」、「カルシウム」は「加爾叟母」とも書くんだ!
「ナトリウム」の中国語表記は?
「ナトリウム」の漢字表記について解説してきましたが、実はお隣の中国でも独自の漢字表記があったのです。
中国では
ナトリウム=钠 または 鈉
と書きます。
発音は「ナー」、部首が「金へん」、漢字の右側が「内」となっており、確かに「ナトリウム」の「ナ」と対応していますね。
しかも漢字一文字だけの表記とは、なかなかシンプルです。
因みに中国には簡体字と繁体字という2つの表記があるのですが、違いを簡単に説明するとこうなります。
- 「钠」は簡体字:中国本土、マレーシア、シンガポールで用いられる
- 「鈉」は繁体字:台湾、香港、マカオで用いられる
2つの表記、しっかり使い分けられるようにしましょう。
まとめ
今回は「ナトリウム」の漢字表記について紹介しました。それではまとめといきましょう。
- 「ナトリウム」を漢字で書くと「曹達」
- 「曹達」の表記の由来は、「ナトリウム」を「ソディウム」と呼んでいたから
- 中国語の簡体字では「钠」、繁体字では「鈉」と表記する
一番簡単な表記が実は中国語だったとは驚きですね。しかも発音までシンプルです!
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