海底の様子を表した世界地図で大西洋や太平洋、日本近海などで長い亀裂のような模様を見かけることがありますよね?

特に学校の地理で使われる世界地図で見かけることが多いですが、この長い亀裂には大きく分けて2種類あります。それは

海嶺海溝

です!

恐らく学校の地理か地学の授業で習ってこの用語を知る人は多いでしょう。


両方とも“海”という漢字から始まる単語なだけにややこしいですね。僕自身も最初習った時には、ややこしく覚えづらかった記憶があります。

一体どう意味が違っているのか?今回は両者の違いについて詳しく解説していきます、ぜひご覧ください!




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海嶺と海溝の違いって何?

海嶺と海溝


一言でこの2つの違いを端的に説明するとしたら、

  • 海嶺とは海底山脈のことで、地中に合ったマントルが地下から盛り上がってきた場所のこと
  • 海溝とは海洋プレートが他のプレートの下に沈み込んでいる場所のこと

となります。

また海嶺に関しては単に海底に広がる細長い山脈上の地形、という意味合いも込められています。

もっとわかりやすく陸地で例えるなら、海嶺とは山脈のことで海溝とはのことを指します。図で表しますと以下のような感じになりますね。

因みにマグマが発生し火山活動が起こる場所は、当然海嶺となります。間違えないようにしましょう!

【地球上にある主な海嶺と海溝を紹介】

地球上にある主な海嶺と海溝の一覧を表にしてまとめました。テストでもよく出されますよ。

上の図で紹介した海嶺と海溝の場所を以下の世界地図で示しておきます。

テストなどでも地図上にある海嶺と海溝を矢印で示されて、名称を答える問題が出される可能性はありますので覚えておきましょう!


また大西洋中央海嶺のちょうど真上に位置する国として、ヨーロッパのアイスランドがあります。

アイスランドは温泉とオーロラの観測でも有名な旅行先です。行き方を詳しく知りたい方は以下の記事もどうぞ♪
アイスランドへの行き方を解説!乗り継ぎを1回に抑える経路は?

海溝に関しては深さ10000m以上と、エベレストがすっぽり入るくらい深いのもありますが、それでも地球の半径が約6400kmなので、薄皮1枚程度の厚さなのです。

改めて地球は巨大な惑星だとわかりますね(;^^)




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プレートの動きがどう関係する?

海嶺と海溝に関しては、地学で言うところのプレートテクトニクス(またはプレート理論)の理論で登場すると思います。

プレートテクトニクスとは大陸移動説の証拠ともなった理論ですが、簡単に言いますと地球は何枚かの固いプレートで構成されていて、このプレートが移動して他のプレートと接するという考えです。

この理論によって様々な地質現象(地震や火山の噴火など)が説明されることになります。


さて話を海嶺と海溝に戻しますと、この両者は海洋プレートと大陸プレートという2つのプレートが関係しています。

どういうことかと言いますと、まずプレートの元になっているのはその下にあるマントルです。

このマントルが海嶺から噴き出して冷えて固まり、マグマが抜けたのが新しい海洋プレートということになります。

新しく誕生した海洋プレートは長い年月をかけてマントル上を移動していくのですが、大陸プレートとぶつかって沈み込んでいく場所が海溝となっているのです。

日本近海で例えるなら、ちょうど東太平洋海嶺で生まれた太平洋プレート(海洋プレート)が長い年月をかけて移動し、東日本がある北アメリカプレート(大陸プレート)と衝突し、太平洋プレートが沈み込んだのが日本海溝となるわけです。


この太平洋プレート上には日本の人気旅行先となっているハワイ諸島があるのですが、太平洋プレートが動くということはハワイも同時に動くことになります。にわかには信じがたい話ですけど…

つまりハワイは1年間で約8cmずつ日本に近づいてきているのです!

日本とハワイとの距離は現在6600kmですが、この計算で行くと、後8250万年後には日本と接することになりますね。もちろんその頃まで人類が繁栄しているからは微妙ですけど(;^^)


因みに地球上には全部で以下の14(または15)枚のプレートがあります。

  • ユーラシアプレート:大陸プレート
  • 北アメリカプレート:大陸プレート
  • 南アメリカプレート:大陸プレート
  • 太平洋プレート:海洋プレート
  • ココスプレート:海洋プレート
  • ナスカプレート:海洋プレート
  • カリブプレート:大陸プレート
  • アフリカプレート:大陸プレート
  • アラビアプレート:大陸プレート
  • インド・オーストラリアプレート:海洋プレート
  • フィリピン海プレート:海洋プレート
  • スコシアプレート:海洋プレート
  • ファンデフカプレート:大陸プレート
  • 南極プレート:どちらとも言えない

この内南極プレートだけは、周囲が全て海嶺とトランスフォーム断層のみとなっていて、海溝が存在しないのが大きな特徴です。また大陸プレートか海洋プレートのどちらなのかと言えば、基本的には両方の特性があると言えます。

あとインド・オーストラリアプレートは、インドプレートとオーストラリアプレートの2枚という捉え方もできます。

今回取り上げたプレートテクトニクスは、大昔に地球に存在した超大陸が移動・分離して現在の形になったという考えを証明することにも繋がりました。参考までに以下の記事もぜひご覧ください!
地球の大陸形成の秘密! 最初の地殻はどのようにしてできたのか?
 

まとめ

今回は海嶺と海溝の違いについて解説してきました、参考になりましたら幸いです!

間違えやすい言葉だと思いますが、海嶺は山の形で海溝は谷の形をしており意味は全く違うものです。くれぐれも混合しないようにしましょう!

また特に世界地図で、どこにどんな海嶺や海溝が位置しているのかもテストでは出題されやすいので要チェック項目です。


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