オペラハウスがあるオーストラリアの大都市といえば「シドニー」!

オーストラリアの首都ではありませんが、最も人口が多く経済の中心地となっています。

ではここで問題です、「シドニー」を漢字で書けますか?

金髪の若者

「シドニー」を漢字で?「市土二」じゃないかな?

外国人男性

多分「志度似」かな、それとも「市道弐」かな?




「オーストラリア」は「濠太剌利」と書くのですが、「シドニー」の漢字表記は知らない人も多いかも知れません。

今回は「シドニー」の漢字について詳しく見ていきましょう!




スポンサーリンク

「シドニー」を漢字で書くと?

では答えの発表です。「シドニー」を漢字で書くといくつかの候補がありました。

雪特尼

悉徳尼

悉土尼

志土仁



となります。

少年

こんなにあるの?全部予想外な表記なんだけど

「シドニー」が漢字だとこれだけの表記があります。

さてどうしてこんな表記になるのか、なんとなく全部当て字っぽくは見えますが意外なことに中国語と似た表記もあります。

それぞれの表記について、さらに詳しく探っていきましょう!



スポンサーリンク


「雪特尼」と「悉徳尼」と「悉土尼」と「志土仁」の由来とは?

「雪特尼」と「悉徳尼」と「悉土尼」と「志土仁」

いずれも漢字3文字ではありますが、これらを始めとした外国地名は幕末・明治初期に、西洋の人の往来が頻繁になるとともに、漢字で表現することが流行って編み出された表記です。


まずは「雪特尼」の表記ですが、それぞれ分けて考えます。

  • :音読みは「セツ」
  • :音読みは「トク」
  • :音読みは「二」

全部合わせて「セツ・トク・ニ」、かろうじて「シドニー」と読めなくはないですが、最初の一文字目の「雪」を「シ」と読むのは少し無理矢理感がありますね。

そもそもどうして「雪」という漢字が採用されたかは不明です。もしかしたら、オーストラリアと日本の季節が逆、すなわち夏の時期に訪れたのにシドニーでは雪が降っていた、ということも関係しているかも知れません。


次に「悉徳尼」の表記ですが、これもそれぞれ分けて考えます。

  • :音読みは「シツ」
  • :音読みは「トク」
  • :音読みは「二」

今度は「雪」が「悉」、「特」が「徳」に変わり、合わせて「シツ・トク・ニ」となっています。

「雪特尼」よりも若干「シドニー」に近くなりました。因みに「悉」は「悉く」と書いて、「ことごとく」と読みます、あまり見かけない漢字ですね。


3番目は「悉土尼」です。

  • :音読みは「シツ」
  • :音読みは「ド」
  • :音読みは「二」

今度は「徳」が「土」に変わりました。そして3つ合わせて「シツ・ド・ニ」と読み、「シドニー」に近づきました。


最後に紹介するのは「志土仁」です。

  • :音読みは「シ」
  • :音読みは「ド」
  • :音読みは「ジン」・「二」

「悉」が「志」、「尼」が「仁」に変わり、3つ合わせて「シ・ド・ニ」と読みます。

最後の最後で完全に「シドニー」と一致しました。正直この表記がベストだと感じています。


音だけで考えたら4番目の表記がしっくり来るわけですが、どうして「悉徳尼」とか「悉土尼」といった表記まであるのでしょうか。

実はこれらの漢字表記はどうも中国語が由来となっていました。

中国語での表記は?

中国語で「シドニー」は「悉尼」と表記します。

実際中国語辞書で「シドニー」と検索すると、確かに「悉尼」と表示されています。

発音は「シーニー」、中国語は英語の発音に近づけた表記になります。


日本語の漢字表記の「悉徳尼」とか「悉土尼」はこの「悉尼」が由来となっています。

ただし日本語だと「悉尼」でそのまま「シツニ」で呼んでしまい、「ド」の部分が全く噛み合いません。

そこで「ド」の部分に当たる漢字で「徳」あるいは「土」を当てることにしました。

また「悉」という漢字も、あまり日本人には馴染みがありません。

そこでよりわかりやすく表記したのが「志土仁」という表記になります。




スポンサーリンク

「シドニー」以外の主要都市名の漢字

「シドニー」以外にも様々なカタカナの都市があります。そしてそれの都市名にも、やはり漢字表記は用意されています。

主要な都市名の漢字表記を7つほど紹介しましょう!

  • ワシントン:「華盛頓」、中国語で「华盛顿」
  • サンフランシスコ:「桑港」、中国語で「旧金山」
  • アテネ:「雅典」、中国語で「雅典」
  • ロンドン:「倫敦」、中国語で「伦敦」
  • ローマ:「羅馬」、中国語で「罗马」
  • パリ:「巴里」、中国語で「巴黎」
  • ベルリン:「伯林」、中国語で「柏林」
好青年

こうしてみると中国語を参考にしている都市名が多いんだな

※「ニューヨーク」の漢字表記についてはこちらをどうぞ!

「メルボルン」の漢字表記は?

ところでオーストラリアといえば、ご存知「シドニー」以外にも大都市があります。

それが「メルボルン」、「シドニー」に次ぐ人口の都市ですが、この都市名にも漢字表記はあります。

麦普尼、瑪母綸、墨耳鉢恩、女留保論

なんと「メルボルン」にも4つの表記がありました、これは驚きですね。

正直どれも「メルボルン」とは読めそうにありません、漢字クイズで出題すると間違いなく難読に分類されるでしょう。

因みに中国語で「メルボルン」は「墨尔本」と表記します、発音は「モアベン」です。

まとめ

今回は「シドニー」の漢字表記について解説してきました。では今回の内容のまとめです。

  • 「シドニー」を漢字で書くと「雪特尼」と「悉徳尼」と「悉土尼」と「志土仁」
  • 「シドニー」は中国語で「悉尼」、発音は「シーニー」
  • 「メルボルン」を漢字で書くと「麦普尼」と「瑪母綸」と「墨耳鉢恩」と「女留保論」
  • 「メルボルン」は中国語で「墨尔本」、発音は「モアベン」

「シドニー」の漢字表記は多いですが、全部すらすらと書けたら間違いなく自慢できますね。

※「オーストラリア」の漢字が「濠」と表記する由来についてはコチラの記事をどうぞ!







スポンサーリンク