今や小学校でも英語教育が当たり前になってきました。
僕が子供の頃は小学校ではなく中学校から英語学習を始めましたが、一番最初に習う内容としてはやはりアルファベットでしょう。
「a」から始まり「z」で終わる26文字のアルファベットは、英単語を構成する文字です。
日常生活でも当たり前のように見かけるのですが、実は中にはアルファベットと凄く似ている文字に出くわします。
この前もモンストの中で、「メタトロンα」とか「サンダルフォンα」というキャラが出てきて、「なぜα?」と率直に思いました。
あるいは数学の授業でも特殊な記号として「α、β、γ」と登場することがありますね。
「α(アルファ)」はアルファベットの「A」の小文字である「a」と凄く似ていて、初めて見た時、一体2つはどう違うのか凄く疑問に思いました。
数学でよく見かけるけど、ゲームでもよく登場するね。紛らわしいから間違えやすいけど。
「a」と「α」って同じ文字だと思ってたけど違うの?
僕が学生の頃も手書きで同じように書いて、よく注意されたのですが、2つの文字の違いは何が決定的に違うんでしょうか?
調べてみると全く違う文字というわけでもなく、実はある関係性があることがわかりました。
ということで、2つの文字の違いや手書きでの注意点も合わせてじっくり解説していきます!
スポンサーリンク
「a」と「α」の違い!
アルファベットの「a」と「α」、この2つの違いを一言で説明するとこうなります。
- a(またはA)は、アルファベットの一文字目
- αは、ギリシア文字の一文字目
はい、たったこれだけの違いです。
要するにアルファベットかギリシア文字かの違いだったんですね。
読みとしては、「a」が「エー」、「α」は「アルファ」と発音します。
でもこの説明だけではちょっと納得できない部分も出てくるでしょう。
「a」と「α」の見た目が凄く似ているけど、本当に何も関係がないの?
と思っている方もいるでしょうね。
見た目が似ているのは偶然と言うわけではなく、実は両者は意外な関係があったんです。
ということでここからは「a」と「α」について、何故見た目が似ているのか、その由来を詳しく見ていきましょう!
「α」は「a」の祖先だった?
「a」と「α」の2つの文字ですが、凄く意外な関係があって、それが
「α(アルファ)」は「a(エー)」の祖先である。
ということです。
見た目が似ているのは偶然ではなく、このような関係があったからです。
「α」という文字があったから、「a」という文字が生まれたわけですが、歴史を振り返ると、先に誕生したのはギリシア文字の方でした。
ギリシア文字とは文字通りギリシアで使われる文字のことですが、これはアルファベットより2文字少ない24文字があります。
「a」に限らず、現在のアルファベットはほぼ全てこのギリシア文字を元に生まれました。例えば
- 「B」は「β(ベータ)」から
- 「C」は「γ(ガンマ)」から
- 「D」は「Δ(デルタ)」から
- 「H」は「η(イータ)」から
- 「O」は「ο(オミクロン)」から
といった感じです。
因みによく言われるアルファベットとは「A」から始まり「Z」で終わる26文字だと連想しがちですが、これは正確にはローマ字(ラテン文字)と言います。
単なる「アルファベット」1語では、ある言語において表音文字一覧を意味します。
例えばハングルは「Korean alphabet」、ロシア語のキリル文字は「Cyrillic alphabet」と呼ばれることもあるんです。
またアルファベットの一文字目が「a」で、ギリシア文字の一文字目も「α」となっており、順番もやはり同じです。
一番目の文字と言う意味で、特に「物事のはじめ」であることを象徴する文字でもあります。聖書でもヨハネが「私はアルパ、最初の者である。」と述べています。
ここで登場する「アルパ」が「アルファ」の語源とされています。
「アルファベット」という言葉は、ギリシア文字の最初の2文字のα、βの読みである「アルファ」と「ベータ」に由来しています。
スポンサーリンク
「a」と「α」の使い分けは?
アルファベットの「a」については、英語の授業でも不定冠詞としてしょっちゅう登場します。
また日本語でも、母音の「あ」をローマ字表記する際に用いられますね。
だけど数学や物理の授業でも引っ張りだこで、例えば物理の世界では
- 加速度(acceleration)
- 波の振幅(amplitude)
- 電流の単位アンペア(ampere)
などで用いられます。
日常生活でも、
- 紙のサイズ(A4、A5など)
- トランプの札の1
- 解答(Answerから)
- ランク付けにおいてSの下、Bの上
- 特急料金の区分
などでよく見かけしますね。
このようにアルファベットのAは数理系だけでなく日常生活でも見かけることは多いですが、ギリシア文字の「α」を見かける機会は少ないです。
「α」と言う文字を見かけるのは、例えば以下のようなケースです。
- 数学で第一の定数、代数方程式の解として
- 自然科学で、角加速度、角度、電離度の記号など
- α星:星座で最も明るい恒星
- α波:脳が発する電気的信号の一種
- α粒子:ヘリウムの原子核
このように「α」は、数学や物理、科学の分野でいろいろな定数を表す記号として引っ張りだこです。
最近ではゲームの開発初期版が「α版」という名称でリリースされることもあるね。
手書きで「a」と「α」をしっかり区別するには?
僕自身の経験で言えば、この記号を最初に見たのが学校の数学の授業です。
数学の二次方程式(ax²+bx+c=0)の解の公式で、αとβが解とする時
- α+β = (-b/a)
- αβ = (c/a)
という2つの公式が成り立つという性質を習います。
普通に定数として「a」が使われているので、さらに似たような文字である「α」が出てきて、かなり迷いましたね。
今でこそ、この2つは違う文字だという認識でいられるんですが、正直まずギリシア文字から学習した方がいいんじゃないかと思いました(笑)
このようにとても似ている2つの文字ではありますが、やはり注意すべきは手書きで表現する時でしょう。
「a」と「α」を手書きしてみたら、下のようにどっちがどっちだか見分けがつきにくくならないでしょうか?
うわ、これだと「α」とほぼ変わらないじゃん。
数学や物理のテストだと両方の文字が出てくる問題もあるから、特に注意される人も多いのではないでしょうか?
左が「a」の筆記体ですが、見比べるとほぼ同じに見えます。
「a」と「α」を書く時の注意点ですが、文字の右側の書き方です。
下はパソコンの筆記体で両方の文字を表した画像です。
書き順をおさらいしますと、両方とも右上から書くという点では同じです。
しかしその後が異なっていて、「a」については右上から左周りに円を描くようにし、そのまま下になぞって右上に線をはねるように書きます。
このように書くことで「a」の右側の部分が、縦の線と丸い部分が接するようになります。
「α」については、右上から左下に「a」とは反対の向きに円を描くように書きます。そしてその後右側の線と交わるように、「x」の字を書くようにします。
「a」と見比べると、右側の部分が接しておらず、クロスしているのがわかりますね。
このようにして書けば、手書きで「a」と「α」をごっちゃにならずに済みます。
ぜひ今後の勉強の参考にしてみてください!
今回紹介した「α」についても、大文字があって「A」と表記します。
実際「あるふぁ」とかな入力したら、変換候補の中に確かに「Α」が出てきます。
なんとアルファベットの「a」の大文字と同じなんですね。
だけどこれだとまず区別がつかないので、ギリシア文字の「α」については専ら小文字で使われます。
まとめ
以上「a」と「α」の違いと手書きでの注意点の解説でした。それでは今回の内容を振り返りましょう。
- 「a」はアルファベットの一文字目、「α」はギリシア文字の一文字目
- 「a」は「α」を元にして生まれた文字
- 「a」という記号は数学や物理だけでなく、日常生活でも頻繁に登場する
- 「α」という記号は数理関係で主に登場する
- 「a」は右側の部分が接するように、「α」は右側の部分が交わるようにして書く
改めて言いますが、「a」と「α」は違う文字です!
手書きの時は凄く似ていてややこしいですが、理数系の科目では「a」と「α」の使い分けはもはや基礎と言っても過言ではないです。
書き取りで減点されることがないよう気を付けましょう!
スポンサーリンク