日本の新幹線にはいろいろな名称の列車があります。
中でも山陽新幹線と東海道新幹線における「のぞみ」、「ひかり」、「こだま」の3つは多くの日本人にとって馴染み深いと言えます。
だけど改めて、これら3つの違いを説明してと言われたらどう答えるでしょうか?
恐らく停車駅や料金、座席などいろいろな違いがありますが、それらを全部詳しく話せる人は少ないでしょう。
確か一番速いのがのぞみだよね。ひかりとこだまは遅い感じ?
静岡によく遊びに行くけど、のぞみが停まらなかった気がする。
僕自身は九州出身なので東京に行く際は飛行機派なのですが、名古屋や大阪辺りに行く際はやはり新幹線で行きます。
その際どの新幹線で行くか正直悩むんですね。
「あれ?この駅ってのぞみとひかりとこだま、どれで行くのがいいんだろ?」みたいな感じで(;^^
当たり前ですが、3つの新幹線それぞれに違いがあります。
ということで今回はのぞみとひかりとこだま、それぞれの停車駅、所要時間、料金、座席、車両など徹底的に比較してみました。
違いをマスターして新幹線通になりましょう!
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のぞみとひかりとこだまの違い!
のぞみとひかりとこだま、多くの日本人にとって馴染み深い3つの新幹線ですが、全て博多から東京までの山陽区間と東海道区間を走ります。
そしてこれら3つについて、その所要時間が最も大きな違いとなって
のぞみ>ひかり>こだま
の順です。
つまりのぞみが最も速く、次いでひかり、3番目がこだまとなるわけですが、これは言い換えるなら停車駅の数が
こだま>ひかり>のぞみ
の順で多くなります。これは山陽区間と東海道区間の両区間で同じです。
「のぞみ」という名前の由来は「希望」の大和言葉だよ。
ということで大まかな違いとしてはこうなるのですが、それ以外にも料金、車両などの違いも気になりますよね。
特に気になるのが何と言っても停車駅の種類でしょう。一体どこの駅にどれが停車するのか、全部把握できるでしょうか?
のぞみが一番速く、こだまが一番遅いということですが、この停車駅の数の違いが所要時間を最も大きく左右させるのです。
3列車の停車駅を紹介!
まずは停車駅の違いから紹介していきます。
新幹線のぞみとひかりとこだまの3列車の博多から東京までの停車駅を、表でまとめてみたのでご覧ください。
のぞみの停車駅(16駅) |
---|
博多-小倉-広島-岡山-新神戸-新大阪-京都-名古屋-新横浜-品川-東京 |
一部のみ停車する駅:新山口、徳山、福山、姫路、西明石 |
ひかりの停車駅(31駅) |
博多-小倉-広島-福山-岡山-姫路-新神戸-新大阪-京都-名古屋-新横浜-品川-東京 |
一部のみ停車する駅:新下関、新山口、徳山、新岩国、東広島、三原、新尾道、新倉敷、相生、西明石、米原、岐阜羽島、豊橋、浜松、静岡、三島、熱海、小田原 |
こだまの停車駅(35駅) |
博多-小倉-新下関-厚狭-新山口-徳山-新岩国-広島-東広島-三原-新尾道-福山-新倉敷-岡山-相生-姫路-西明石-新神戸-新大阪 -京都-米原-岐阜羽島-名古屋-三河安城-豊橋-浜松-掛川-静岡-新富士-三島-熱海-小田原-新横浜-品川-東京 |
一部のみ停車する駅:なし |
ご覧のようになります。
一部しか停車しない駅も含めると、のぞみが16駅、ひかりが31駅、こだまが35駅に停車します。
3つの列車が停車する駅について、図でまとめるとこうなります。
全列車が停車する駅は、「博多、小倉、広島、岡山、新神戸、新大阪、京都、名古屋、新横浜、品川、東京」の11駅です。
この11駅は最速ののぞみが全て確定で停車します。のぞみに乗る頻度が多い人は、もう暗記しているレベルではないでしょうか?
ひかりについてはのぞみが通過する駅にも一部が停車し、こだまは「博多-東京」間の全駅に停車します。
仮に博多発のこだまの新幹線があっても、終点が「名古屋」だったら、そのこだまは名古屋までにしか行きません。
各駅停車だからと言って、全ての駅に停まるわけではなく、あくまで「始点と終点の間にある駅の全てに停まる」という意味になります。
ではそれぞれの停車駅についてより詳しく見ていきましょう!
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のぞみの停車駅を詳しく!
のぞみは山陽区間と東海道区間において、主要駅にしか停まりません。
確定で停まる駅は「博多、小倉、広島、岡山、新神戸、新大阪、京都、名古屋、新横浜、品川、東京」の11、一部しか停まらない駅は「新山口、徳山、福山、姫路、西明石」の5つです。
停車する駅の数は山陽区間で11ありますが、東海道区間では一部しか停まらない駅がなく5つだけです。
つまりのぞみの停車駅は山陽区間の方が多く、その分所要時間も若干かかる計算です。
逆に東海道区間だとたった5駅しかのぞみが停まりません。距離が長い静岡県で一駅も停まらないのは以外ですね。
静岡駅か浜松駅に行きたかったら、ひかりかこだまに乗り換えるしかないから、ちょっと不便だよね。
山陽区間の場合はのぞみの停車駅が若干増えますが、実はのぞみよりもみずほの方が速いのです!
※みずほについては以下の記事で詳しくまとめていますよ!
山陽新幹線と九州新幹線はみずほとさくらとつばめの3つの列車が走っています。この3列車は停車駅、所要時間、料金、座席、車両がどう違っているのでしょうか?それぞれ詳しく調査したのでぜひご覧ください!
ただし兵庫県にある西明石駅だけは現在、のぞみは東京行きの始発が早朝に、下りが夜遅くに1本停車するだけで、実質通過すると言っても過言ではありません。
ひかりの停車駅を詳しく!
ひかりの停車駅は一部のみが停車する駅も含めると、全部で31駅です。
基本的にのぞみが停車する駅には全てひかりも停車します。
逆にひかりしか停車しない駅としては、「新下関、新岩国、東広島、三原、新尾道、新倉敷、相生、米原、岐阜羽島、豊橋、浜松、静岡、三島、熱海、小田原」の計15駅です。
ここでのぞみが停車しない浜松駅と静岡駅の2つが登場します、のぞみとは逆にひかりはこの2つの駅に停車する割合が増えます。
ひかりは静岡県民にとって最も馴染み深い新幹線とも言えますね。
博多駅の新幹線の広島・新大阪方面の時刻表を参照すると、ひかりについては朝の6時と7時台、夜の20時に出ているだけです。
山陽区間では博多から新大阪まで行くには、ひかりではなくさくらかのぞみを乗る人が大半となりますね。
こだまの停車駅を詳しく!
こだまが停車する駅は「博多-東京」間にある35駅です。
各駅停車であることから、3つの列車の中でも所要時間は最もかかります。
そして「厚狭、三河安城、掛川、新富士」の4つの駅だけは、こだましか停車しません。
博多発のこだまは新大阪まで?
ここで一つ豆知識を紹介しますと、特に博多駅からこだまに乗車するしても、乗り換えなしで東海道区間まで行けないということです。
博多発のこだま号で最も遠くまで行くのは「新大阪行き」で、東海道新幹線へ乗り換えるためには、新大阪駅で降りる必要が出てきます。
また同じ理由で東京発のこだま号も、「新大阪行き」か「名古屋行き」がほぼメインで、山陽区間までは行きません。
博多発だとすぐ隣の小倉行きのこだまも出ているね。一駅だけだから特急列車の方がいいと思うけど。
所要時間の違い
続いて3つの列車のそれぞれの所要時間を比較してみましょう。
- のぞみ
- 博多-新大阪間:約2時間30分
- 新大阪-東京間:約2時間30分
- 名古屋-東京間:約1時間40分
- ひかり
- 新大阪-東京間:約3時間
- 名古屋-東京間:約2時間
- こだま
- 博多-新大阪間:約4時間30分
- 新大阪-東京間:約4時間
- 名古屋-東京間:約2時間50分
※ひかりのみ「博多」まで行く列車が少ないので省略しています。
こうしてみると、やはり主要駅にしか停車しないのぞみが圧倒的に速いですね。東海道区間をわずか2時間30分で横断できます。
仮に博多から東京まで行くと仮定しても、合計で5時間です。僕も修学旅行の時は新幹線で博多から東京まで行きましたが、こんなに速く行けるんだと感動しました♪
ただ飛行機だとこの区間は1時間30分で行けます。
現在だと格安航空の存在もあって、実は飛行機の方が料金的にも時間的にもかなり余裕があるんじゃないでしょうか?
ひかりについてはやはり停車駅が若干増えるので30分程時間が伸びます。
またこだまに関しては各駅停車ということもあるので、やはり所要時間は一番かかります。
さらに一部駅に停まった際に、のぞみやひかりが通過する時間も必要なので、その分の時間も考慮する必要が出てきます。
仮に東京から新大阪まで行くだけで4~5時間もかかります、時間に余裕がある時でない限り乗るメリットはほぼありません。
しかも車内販売もないのはちょっと辛いですね。
まぁ乗る人が少ないのでほぼ座れるというメリットはありますが、こだまに乗る必要性はないかなと思います。
料金の違い
のぞみとひかりとこだまの利用料金の違いですが、これについては座席の種類で変わっていきます。
どう変わるかと言いますと、
- 自由席:のぞみとひかりとこだまで変わらない
- 指定席とグリーン車:のぞみだけ数百円高い
となっています。
のぞみは何度も言いますが、山陽区間と東海道区間を走る新幹線の中で最速です。
時間が最も短いので、料金も若干割高になるということですが、仮に「東京-名古屋」間ののぞみとひかりとこだまで料金を比較しますと、
- 自由席はのぞみ・ひかり・こだまで10,560円
- 指定席はのぞみで11,300円、ひかり・こだまで11,090円
- グリーン車はのぞみで14,960円、ひかり・こだまで14,750円
となります。
「東京-名古屋」間だと指定席とグリーン車で、のぞみが210円ほど高くなります。新大阪まで伸びると料金が320円高くなります。
こう考えるとのぞみの自由席に乗るのが、最も速くて賢い選択だと思います。
だけどこれも簡単にはいかないのが、座席数の関係です。次の章でも触れますが、のぞみの自由席はかなり少ないのです。
座席と車両の違い
最後に紹介するのは、車両と座席の違いです。
車両については実は東海道区間と山陽区間で差があるのが特徴です。
- のぞみ:東海道と山陽の両区間でN700系
- ひかり:東海道区間でN700系、山陽区間でN700系
- こだま:東海道区間でN700系と700系、山陽区間で500系とN700系
となっています。
因みに東海道区間では3列車いずれも16両編成ですが、ひかりとこだまの2列車は山陽区間では乗る人数が減るので8両編成となります。
ではそれぞれの16両編成と8両編成がどういった編成になっているのか、詳しく図で見ていきます。
ご覧のようになります。
まず16両編成については、のぞみは全てそうなんですが自由席がたった3両しかありません。
自分も過去にのぞみに乗ったことは何回かあるのですが、とにかく人数が多かった記憶しかありません。
料金も安く主要都市まで最速で結ぶことから、一番人気の高い車両なんですね。ハイシーズンとなると、立っている人も多くて座れないこともままあります。
対してひかりは16両編成で自由席が若干増えていきます。
こだまとなると自由席が10両もあり、指定席の車両がたった3つしかありません。
こだまは料金が安いからいいんですが、逆に言うとそれだけ遅いということも意味するので、時間にゆとりがある時くらいしかこだまの自由席には座れないですね。
では次に8両編成を見ていきます。8両編成は山陽区間を走るひかりとこだまのみある車両です。
こちらについては一部の臨時列車を除いて、グリーン車がないのが大きな特徴です。
やはりこちらについても、自由席の数はこだまの方が多くなります。
またひかりとこだまの8両編成に共通しているのが、シートの並び方です。
これらの8両編成ではともに自由席は「3列+2列」の構成になっていて、指定席は「2列+2列」の構成になっています。
これが16両編成だと、指定席でも「3列+2列」の構成になっています。指定席でも間に挟まれる心配はないですね(笑)
のぞみによく乗る人からしたら、「2列+2列」の構成はグリーン車専用の座席なので驚くでしょう。
逆にいえばグリーン車がないから、代わりに指定席を「2列+2列」の構成にしているとも言えます。
まとめ
以上で新幹線ののぞみとひかりとこだまの違いについての解説を終わります。では今回の内容を振り返りましょう!
- のぞみとひかりとこだまは、のぞみ>ひかり>こだまの順で速くなる
- のぞみとひかりとこだまの全列車が停まるのは、11駅
- 静岡県にはのぞみは停まらず、ひかりがほぼメインで停まる
- こだまは各駅停車で、博多から東京までの計35駅全てに停まる
- 山陽区間では、ひかりは少なくなり、さくらにほぼ置き換えられている
- 山陽区間では、みずほの方がのぞみよりも速い
- 料金については、指定席とグリーン車に限り、のぞみがひかりとこだまより高い
- のぞみは16両編成のみ、ひかりとこだまは16両編成と8両編成の両方がある
東海道新幹線と山陽新幹線、僕も過去に何度も利用したことがありましたが、その度にどの列車に乗ればいいか迷ったものです。
今回の記事で3列車の停車駅や料金、車両の編成などを詳しく知り、新幹線をよりスムーズに乗りこなすための参考にしてもらえれば幸いです!
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