この言葉は学校の理科の授業で出てきますが、いわゆる電気に関する公式ですね。
電圧と電流と抵抗の3つの値をそれぞれ公式に当てはめて解くことができますが、改めてどういった公式なのか詳しく把握できているでしょうか?
うーん確か電圧を電流で割って、抵抗を出すんだっけ?
足し算とか引き算とかは出なかった気がするけど。
こんな感じで、曖昧な覚え方をしている方も少なからずいるでしょう。
だけどこんな悩みを解決してくれる簡単な覚え方があったんです!
正直この覚え方さえあれば、暗算もすんなりできます。テストの時にも役立ちますよ。
ということで今回はオームの法則を、語呂合わせで覚えるとっておきの方法をお伝えします!
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オームの法則とは何か?
オームの法則とは電気工学において、電気回路のある部分に流れる電流とその両端にかかる電圧との関係を示した重要な法則です。
ではそのオームの法則はどんな公式になっているのでしょうか?
基本的な所から解説しますが、上のような電気回路があったとして、
- 豆電球の抵抗をR(Ω)
- 回路に流れる電流をI(A)
- 回路の両端にかかる電圧をE(V)
とします。カッコ内の記号はそれぞれ単位を示します。
この時、両端にかかる電圧Eは以下の公式で示されます。
電圧Eは電流Iと比例関係にあって、抵抗Rは比例係数とも見て取れます。
もっとわかりやすく言うと、電圧は電流と抵抗の掛け算になるということです。
オームの法則の「オーム」とは、抵抗の単位Ωから来ています。
変な記号で書かれていますが、この記号の読みがまさに「オーム」です。
発見した人の学者の名前であるゲオルグ・オームがその由来となっています。
電流の単位は「アンペア」だからA、電圧の単位は「ボルト」だからVになるよ。
- 電圧のEはElectromotive Forceの頭文字「E」から
- 電流のIはIntecity of Currentの頭文字「I」から
- 抵抗のRはElectrical Resistanceの「R」から
となります。
学校の理科の授業のみならず、電気工学では上の3つの数値はE、I、Rと表現されることがほとんどです。
ただ電圧だけはVと表現している教科書も多いですね。
この公式から以下の3点がわかります。
- 抵抗と電流がわかれば、電圧が求まる
- 抵抗と電圧がわかれば、電流が求まる
- 電圧と電流がわかれば、抵抗が求まる
2つの値さえわかれば、残り1つの値が自動的に求まります。
こうしてみると公式の構成もそれほど複雑ではなく、むしろ超単純です。
覚えようと思えば簡単に覚えられそうに見えますが、いざ試験に臨むとEとIを逆にしたり、RをIで割ったりするといった覚え間違いをする人も少なくないみたいです。
試験の問題用紙に公式が親切に書いてあるならともかく、そんな親切なテストを課す教師はほぼいません。
全て自分の頭の中で覚えないといけないわけですが、何か簡単な覚え方はないものでしょうか?
ということで調べてみたら、実はかなり有用な語呂合わせがいくつかありました!
- エリちゃんの法則
- ヴァレンタインは愛がある
- 部室にアライグマ
- 圧力に抵抗して流される
- 青いボルト
主に5つですが、順番に紹介していきます!
エリちゃんの法則
オームの法則を覚える際に、役立つ語呂合わせとして「エリちゃんの法則」があります。
「エリちゃん」ってまるで女の子の名前みたいですね。
どうしてこんな語呂合わせが出てくるのかといいますと、公式のアルファベットをそのまま順番通りに読んだだけです。
もう一度公式をおさらいしますと、「E=RI」でしたね。
さてイコールを省いて、アルファベットだけをローマ字読みしてみます。
E R I ⇒ E(エ )RI(リ) ⇒ エリ
となります。
またこの語呂合わせだと、「=(イコール)」がどこにつくかも覚えやすいです。
「=」の位置は「エ」と「リ」の間、つまり「エニリ」となります。
なんか家具専門店の「ニトリ」っぽくも見えるね。
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エリちゃんで例題を解こう!
さて「エリちゃん」の語呂合わせで覚えやすくなったわけですが、これを使えば以下のような例題もすんなり解けます。
- 回路の豆電球の抵抗Rが20Ω、流れる電流Iが3Aの時の電圧Eは何Vか?
- 回路に流れる電流Iが20A、電圧Eが60Vの時の豆電球の抵抗Rは何Ωか?
- 回路の電圧Eが90V、豆電球の抵抗Rが30Ωの時の流れる電流Iは何Aか?
「エリちゃん」の合言葉で、公式は「E=RI」なので、①はそのまま代入すれば、電圧Eが60Vとわかります。
②については両辺をIで割ることで「R=E/I」の式になるので、これに代入すれば抵抗Rが3Ωとなります。
③についても両辺をRで割ることにより「I=E/R」になるので、やはり同じく代入すれば電流Iは3Aとなります。
ヴァレンタインは愛がある
2番目に紹介する覚え方は、「エリちゃん」と違って、電圧だけ単位に置き換えます。
電圧Eの単位はV(ボルト)なので、「E=RI」のEをVに変えると「V=RI」になります。
ここでさらにRとIの順番を変えると、以下のように繋がります。
V = I R ⇒ V(ヴァレンタイン)はI(愛)がR(ある)
どうです、これも中々ロマンチックな覚え方じゃないでしょうか。
バレンタインにエリちゃんという女子から手作りチョコを貰うシチュエーションが頭に浮かぶね。
部室にアライグマ
3番目に紹介する覚え方は2番目と同様、やはり「V=RI」で考えます。
語呂合わせは「部室にアライグマ」となるわけですが、「部室」の「ぶ」がV(ブイ)ですね。
「アライグマ」については、「アラ」と「イグマ」の2つに分けると、それぞれ
- アラ → ARA → 抵抗R
- イグマ → I GUMA → 電流I
と対応していることがわかります。
あるいは電流Iの単位はAなので、「ARA」の部分だけでも「電流×抵抗」とわかります。
またこの覚え方では、「=(イコール)」の位置も一緒に覚えられます。
「=」はカタカナの「ニ」とほぼ同じなので、これを見たまま言い換えることで、「部室ニ」となるわけです。
この学校は山奥にでもあるのかな?
圧力に抵抗して流される
4番目に紹介する覚え方は、単位も記号も何も考えず、そのまま文章として表現しています。
オームの法則は「E=RI」でしたが、日本語に置き換えると「電圧=抵抗×電流」となります。
これを「電圧→圧力」、「電流→流される」、「イコール→ニ」とすることで、「圧力に抵抗して流される」となるわけです。
なんだか変な文章な感じがしますが、これも実生活ではよくある話なのです。
例えばある人物が反対意見を述べて、賛成してくれる人が一人もいなかったとします。
その人物が「私は屈しない」と主張しても、周りから批判や圧力に耐えきれず、最終的には屈服してしまう、という状態を表現しています。
国会議員が自分の所属する政党の方針に基本的に逆らえませんし、サラリーマンだって自分の会社の方針に逆らえないですよね。
ほかにも学校の授業でも先生が「この答えが正解だと思う人挙手して!」と質問して、自分はそれが正解だと明らかに思うのに、周りの人が誰も手を挙げなかったら、挙げづらくなってしまいます。
まさに「圧力に抵抗して流される」典型例と言えるでしょう。
うーんまさに自分のことだなぁ。
青いボルト
5番目に紹介する覚え方は非常に単純です。
「青いボルト」という簡単な言葉ですが、ボルトは電圧の単位Vですね。
ただシチュエーションとしては、「青い色のボルトネジ」があるとお考え下さい。
「青い」の部分を平仮名で表すと「あ お」となります。
「あ」が「アンペア」の「ア」、「お」が「オーム」の「オ」を表しています。
よって「青いボルト」→「あ お いボルト」→「A Ω =V」→「IR=V」に繋がりますね。
青いボルトネジって見たことないけどね。
「距離・時間・速さ」と同じ感じでもOK!
色々な語呂合わせのおかげでオームの法則は覚えやすくなりました。
だけど実は他にも有効な覚え方があるのをご存知ですか?
オームの法則をよく見てみると、小学校で習う「はじきの法則」と凄く似ていますよね。
上の画像のように、距離と時間と速さの3つの関係を示した公式がはじきの法則となります。
それぞれどんな式で表されるかと言いますと、
- 距離=時間×速さ
- 時間=距離÷速さ
- 速さ=距離÷時間
となります。
小学校で習う基礎的な公式ですが、まさにオームの法則とほぼ一緒です。
距離を電圧、時間を電流、速さを抵抗として上に当てはめれば、それぞれオームの法則と一致します。
しかも上の画像を頭に入れてしまえば、掛け算と割り算で求まるということも、視覚的に理解できます。
電圧を求める時は、電圧Eを指で隠せば下2つの抵抗と電流が2つ横に並んでいますので、掛け算だとわかります。
同様に抵抗(電流)を求める時は、抵抗(電流)を隠せば電圧と電流(抵抗)が縦に2つ並ぶので、割り算だとわかります。
VとIとRの配置はどうする?
ただ問題なのは、「VとIとRを円の中のどこに入れるか?」になります。
仮にVを左下とかに入れると、それだけで完全に違った式になります。
ここでポイントとなるのが、電圧の単位Vです。
英語の知識を借りるとVは「Victory」の頭文字です。
Victoryは日本語で「勝利」を意味します。
上の円の画像を表彰台と例えると、
- 電圧のVが優勝した選手(すなわち勝者)で、表彰台の一番上に立っている
- その下に電流と抵抗の2名の選手が同率2位で並んでいる
という見方ができるので、とても覚えやすくなりましたね。
あるいは二本の角、触角が生えている顔とも想像できます。
仮面ライダーの顔の部分を想像すれば、額の部分に二本の角が生えています。
あれと同じようなイメージになるので、Vは円の中の一番上に配置すればいいとわかりますね。
「エリちゃんの法則」もいいですが、距離と時間と速さと同じ関係であることも一緒に覚えておくと凄く楽ですね!
「オームはエリちゃんと一緒におはじきで遊んだ♪」という覚え方もいいかも。
まとめ
以上オームの法則の覚え方についてまとめました!
エリちゃん、ヴァレンタインには愛がある、部室にアライグマ、圧力に抵抗して流される、青いボルト
主に5つ紹介してきましたが、どれもこれもいい語呂合わせですね。
むしろこんなに豊富に覚え方がある法則も珍しいと思います(;^^
理科は数学的要素が大きいですが、今回のように語呂合わせや視覚的に覚えてしまえば、案外簡単に解決できる問題も少なくないです。
ただし大学以降の工学系ではほぼ電圧はEと表現されるので、「エリちゃん」の覚え方を一番オススメします。
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