夏のスポーツの定番イベントと言えば、ご存じ甲子園ですね。
全国の地方大会を勝ち抜いてきた強豪校の高校球児らが甲子園に集って、全国一を競います。
筆者も大好きなので毎年観ています、本当に盛り上がりますね♪
だけどちょっと待ってください!
高校のスポーツと言えば、もう一つ忘れてはいけないのがインターハイですよね。
例えば、漫画『スラムダンク』でも有名なバスケットボールの夏の全国大会は、まさにインターハイと呼ばれます。
他にもサッカーやテニス、バレー、水泳、体操、バドミントン、卓球などといったスポーツは全てインターハイに参加していますが、何と高校野球の名前がありません。
野球と言ったら日本で最もメジャーで人気のあるスポーツなのに、高校野球だけがインターハイに参加していないのはちょっと不思議ですよね?
一体なぜインターハイに高校野球は参加していないのでしょうか?
そもそもインターハイとは何なのか。筆者自身凄く気になって調べてみたので、ぜひご覧ください!
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高校野球がインターハイじゃないのは?
冒頭でも紹介したように、毎年8月に甲子園球場で盛り上がる全国高校野球選手権大会は、インターハイとは全く別の大会です。
サッカーやバスケ、ラグビーなど、その他の主要なスポーツはインターハイに参加しています。野球以外の不参加競技となるとゴルフ、カーリングくらいです。
その理由については、そもそも両方の大会を主催する組織が違っていたためです。
簡単に言いますと、
- 夏の甲子園は、全国高校学校野球連盟(通称“高野連”)と朝日新聞が主催する硬式野球の大会
- インターハイは、全国高校学校体育連盟(通称“高体連”)が主催するスポーツの大会
となります。
つまり高野連が主催するか、高体連が主催するかの違いになります。高野連は高体連に所属していませんし、何の繋がりもありません。
主催する組織が違うので、毎年野球だけが甲子園で行われます。対してインターハイは、年によって会場の場所も異なります。
インターハイは、全日制の学校に通う高校生のスポーツの祭典で、別名『高校総体』とも呼ばれます。
毎年8月を中心に開催されますが、サッカーやラグビー、また冬季限定のスポーツなどは冬の時期に開催されます。
因みに「インターハイ」という言葉の語源は、大学間のスポーツ大会のことを「インターカレッジ」(intercollegiate)と呼ぶので、これを参考にして「inter high school」、略して「inter high」とした和製英語になります。
では何故こういったことになったのか?歴史的な背景も含めて解説していきます。
高野連と高体連の違い!
まず高野連と高体連の違い、そして全国高校野球大会とインターハイがいつ始まったのかについて解説します。
- 1915年に夏の甲子園の前身となる全国中等学校優勝野球大会が開始、高野連は1946年に結成
- 1963年にインターハイ(正式名称は『全国高等学校総合体育大会』)が開始、高体連は1948年に結成
歴史を振り返ってみても、実は高野連の方が設立されたのが1946年と、高体連よりも2年ほどですが早いのです。
そしてもっと凄いのが夏の全国高校野球の歴史で、1915年に第1回大会が既に開催されました。春の選抜ですら1924年です。
既に100年以上の長い歴史を誇るので、もはや日本人の間では
「夏の高校生のスポーツ大会と言えば、野球だ!」
という認識が強く根付くのも無理はありません。
対してインターハイが初めて開催されたのが1963年、この時期はちょうど日本で初となるオリンピック開催が目前に迫っていたので、スポーツを振興させる気運が高いものがありました。
高校生の段階でスポーツの全国大会を設けることで、日本のスポーツ大国化を強く推しはかるという強い狙いがあったのでしょう。
ただし野球においては、既に高野連が全国大会を開催していたこと、プロ野球の人気の高さもあって、今更インターハイの一部に組み入れる必要性がありませんでした。
高野連は日本野球機構とは別?
インターハイで行われる各大会の主催は、全て高体連と同時にそのスポーツを統括する団体が主催しています。
例えば
- バスケであれば日本バスケットボール協会
- サッカーであれば日本サッカー協会
- ラグビーであれば日本ラグビー協会
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などという感じで、これらの組織は高校生のスポーツ大会以外に、プロやアマチュアの大会運営も兼ねています。
対して野球の方は、全国高校野球大会を束ねているのは高野連となっていますが、プロ野球を束ねているのは日本野球機構(通称“NPB”)で、両者は別の組織です。
このように野球だけが、高校生(あるいは中学生も)のスポーツ大会のみを運営する組織があります。
そして高野連は日本野球機構とはまた別の組織で、日本野球機構は夏の甲子園の運営には関与していないのです。
これは意外でしたよね。
もちろん高野連だけでなく、朝日新聞も夏の全国高校野球大会の主催に関わっているのですが、そもそも高野連という組織の規模と権力が強すぎるという意見もあります。
なぜ高野連がここまで特別扱いされているのか。もっと詳しくその背景を探ってみましょう!
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高野連の組織力と規模について
「高野連の組織力が強すぎる!」という意見は確かにあります。
これについては、そもそも野球というスポーツ自体の人気の高さもありますが、何と言ってもメディアの後押しも強いです。
夏のインターハイも全国中継はされますが、高校野球は全試合がNHKで生放送され、決勝戦はテレビ朝日でも全国中継されます。まるでワールドカップですね(;^^
正直プロ野球でもここまで優遇はされていません。
これについてはいくつか理由があるのですが、何と言ってもこの時期に平日の昼間、ほぼ安定した視聴率を取れることにあります。
そして有益な放送するというNHKのコンセプトにも沿っています。
つまり甲子園の春と夏の全国大会の中継は、いろんな意味でまさに理にかなっているのです。
さらにもともと夏の甲子園大会を主催していたのが、朝日新聞だったことも大きいですね。
NHKと朝日新聞、さらに毎日新聞も後援しているので、放映権料やスポンサー料などの収入が大きいです。
他にも球場の入場料も含まれますが、いずれにせよ資金力が高体連よりも圧倒的に勝っているのです。
高校野球だけ優遇されすぎでは?
毎年8月という超暑い時期に全国大会を行うのは、他のスポーツを行う高校生も同様です。
にも関わらず同じ汗水流して試合を行っても、野球だけが大々的に全国中継され、新聞でもデカデカと特集されます。
インターハイは全競技と全試合が中継されることはまずなく、中継されても少しだけです。
これについては「明らかに不公平だろ!」と不満を漏らす人は多いでしょう。
しかし歴史的に見ると、日本では野球が早い段階から普及し、プロ野球でも戦前から普及してきました。
そういう意味では野球は日本のスポーツ史を先導してきた実績があるので、
「後発のインターハイと一緒にするな!」
という批判的な見方もあります。
そもそもインターハイに参加すること自体が、高野連からしたらほぼメリットがないのです。
例えばインターハイの中でも、ラグビーは競技の性質上夏は不適なため、冬の季節に花園ラグビー場で行われます。
またサッカーに関しては夏に開催地でインターハイは行われますが、選抜大会としては冬に国立競技場で行われるという形式になっています。
つまり仮に野球のインターハイ参加が実現したら、夏の大会はその年の開催地の球場で開催され、春の選抜が甲子園という開催になるでしょう。
ただし「高校野球の聖地は甲子園だ!」という意見は強いので、両方とも甲子園になる可能性も高いです。
※コメントの意見を参考にしています。
まとめ
今回は高校野球とインターハイの関係について詳しく探ってみました。
まとめますと高校野球は高野連と朝日新聞、インターハイは高体連が主催する大会という違いになります。
やっぱりなんだかんだ言って日本は未だに野球人気が高い!これに尽きると思います。
メディアの放送枠でも、未だに野球の時間が多いですよね。
「野球人気が下がってきた。」とよく言われていますが、それでもまだ人気が根強いことは間違いないです。
野球のインターハイ参加も面白いと思うのですが、こればかりは既得権益との戦いになるので、かなり難しいでしょう。
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>もし野球がインターハイに参加しても、今とほとんど変わらないという見方もできます。
>例えばインターハイの中でも、サッカーは国立競技場、ラグビーは花園ラグビー場で行われます。
高校サッカーはちゃんと夏にその年の開催地で全国高等学校総合体育大会(インターハイ)をやっていますよ?
国立を含む関東の競技場で行われている冬の大会はインターハイではなく高体連の区分上の選抜大会として行われているものです。
またラグビーに関しては競技の性質上夏は不適なため、特別に冬のインターハイ開催が許されているという事情なようです。
もしも野球が高体連傘下になったとして当てはめるなら、夏の選手権大会はその年の開催地の球場で開催、春の選抜は甲子園で開催という感じになるでしょう。
コメントありがとうございます、当ブログ管理人のヒデオです。
高校サッカーの開催の件で貴重なご意見ありがとうございます、大変参考になりました。
ご指摘の意見をもとに記事を修正いたしました。
現状で野球が高体連傘下になることは大変厳しいですが、
甲子園以外で高校野球の全国大会も一度は見てみたいですね。
今後も当ブログをよろしくお願いします。
高校野球には高野連のやってる春夏の甲子園の他に、10月頃に国体かなんかの秋大会があります。
同年にこの三つの大会を制した高校は、二校ぐらいしかなかったような。
コメントありがとうございます。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。