世界を見渡すといろいろな国でいろいろなクリスマスが祝われていますが、中には

え?こんな国でもクリスマスを祝うの?

と思う意外な国も出てきます。

前回も中国でのクリスマス事情を解説する記事を書きましたが、現在の中国でも都市部では普通にクリスマスを祝う習慣があるようです。
中国のクリスマス事情!禁止する動きも出始めた?


そして今回ご紹介するのは、中国と同じく近年急速に人口と経済が大きく伸びているインドです。

インドと言えば学校の地理の授業でも習うと思いますが、ご存知ヒンドゥー教の国ですね。

またカースト制度という身分制度が存在していたり、数学に強かったり、カレーやガンジス川といったイメージが強いので、とてもクリスマスとは縁がなさそうな気もします。

総人口は12億人を超え、近い将来経済規模でも中国を追い抜く勢いのあるインドですが、果たしてクリスマスを祝う習慣は根付いているのでしょうか?

インドならではの複雑な事情も合わせて詳しく解説していきます!




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インドでもクリスマスを祝うのか?

結論から言いますと、インドでもクリスマスを祝う習慣があるようです。

ただしインドはご存知国民の大部分がヒンドゥー教徒です。

ヒンドゥー教徒に次いで多いのがイスラム教徒で、キリスト教徒は1割にも満たないので、やはりクリスマスを本格的に祝うのも国民のごく一部に過ぎないようです。

ただ1割にも満たないとは言いますが、インドの総人口が12億人くらいなので、たった1%でも1千万人の規模がいます。

1千万人と言えば一つの国家の人口にほぼ匹敵すると考えてもいいので、クリスマスを祝う人はある意味かなり多いという見方もとれるのです。

元々イギリスの植民地であったので、街中でキリスト教の教会を見かけることもあります。

特にフランス人が多いとされる南インドでは大きな教会が3つもあります。そのためインド国内でも比較的クリスマスの時期は賑わうようで、教会で聖歌を合唱したり後述するように特殊な飾りつけをして楽しむ光景も目立ちます。

日本と比較すると質素!

本来外国の宗教の行事であるという点では、日本と共通しています。

日本のクリスマスは、クリスマスツリーをいろいろな場所に飾り、街中の至る所にイルミネーションを飾ったり、様々なディナーやケーキを販売するためいろいろな会社がせっせとクリスマス商戦をしたり、恋人同士で楽しんだりするのが定番となっていますね。

対してインドでは外国人の客が多いホテルやレストラン、都心部にある大型の商業施設でツリーなど軽めの飾り付けをするくらい、といった感じで日本ほど豪華でなくやや質素な感じです。

あくまで外国の異教の行事なので、1つの冬のイベントとして楽しむという感じです。

日本もこれくらい質素な感じになってもいいと思うのですが…

カースト制度も関係!

またインドではご存知カースト制度という身分制度があります。

このためクリスマスの飾り付けが豪華に施されているような大型施設などには、身分の関係上門前払いをされる人も多いです。

普通のヒンドゥー教徒が多い普通の地域では、クリスマスイヴも当日もいつも通りの生活をしています。

そもそもそういった店に入れるほど経済的余裕がない人が多いのも現状です。

インドでクリスマスを盛大に祝うのは、高所得者層か中間層で身分の高い人か、敬虔なキリスト教徒くらいになります。




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クリスマスディナーの様子は?

クリスマスと言えばチキンやローストターキーといった料理が欠かせませんが、本場インドではこれらの肉料理を食べることには少し注意が必要です。

インドは国民の約8割がヒンドゥー教徒ですが、ヒンドゥー教では牛は神聖な生き物とされ、牛肉を食べることが禁止されています。

インドでクリスマスディナーを出す際には、チキンなどは大丈夫ですが間違っても牛肉類は出さないことです!

これは日本でインド人を招いて祝う際にも同様です。


ただいくら鶏肉料理が大丈夫とはいえ、インドではそもそも菜食主義者が多いのが特徴です。

特にヒンドゥー教徒の上位カーストの人や、仏教やジャイナ教といった菜食をする宗教も多いので、鶏肉ですら敬遠される場合も少なからずあります。

そのためインド国内で堂々とクリスマスの日にチキン料理を出すことはかなり勇気が入ります。必ず事前に確認しておきましょうね!


また北インドに特に多いのがイスラム教徒の割合です。

北インドではパキスタンやバングラデシュと非常に近いことから、古来よりイスラム教の影響が強い地域になっています。

イスラム教徒が多いので牛肉はおろか、豚肉も食べることができません。

もっとも北インドはイスラム教徒が多いのでクリスマスを祝う習慣もなさそうですが…


ただしインドの中でもゴア州という地域だけは例外となっています。

ゴア州の料理は“ゴア料理”という区分になっていますが、インドでは珍しく豚肉の消費が盛んです。

またベビンカ(Bebinca)という伝統的なケーキをクリスマスの時期に食べるのも特徴です。

材料としては小麦粉や砂糖、卵、カルダモン、ギーとココナッツミルクとなっており、特殊なオーブンで焼き上げて作られます。


他の地域に多い菜食主義者はあまり多くないですが、これは旧宗主国のポルトガルのカトリックの影響が強く受け継がれているためです。

ゴア州はインド国内で、ほぼ唯一クリスマスを問題なく祝えるような場所と言えるでしょう。

※ゴア州とはインド南西部にある小さな州で、地図で示すと以下の赤い○で囲んだ部分にあります。



南インドではクリスマススター!

南インドではクリスマススターというアイテムを使った賑やかなイベントも盛り上がりを見せているそうです。

その名の通り星型の紙の中に電球を入れて光らせるアイテムで、これは中々凝っていますね。やっぱりインド人も隅に置けません(;^^)

クリスマス反対の動きもある?

インドでもごく一部ですがクリスマスを祝う習慣がありますが、日本のそれと比べるとまだまだ質素で規模は小さいです。

人口と経済規模の成長が凄いので、いつかクリスマスを盛大に祝えるようになるかもしれません。

しかしそのクリスマスを祝うという習慣に水を差すような事件が昨年起きました。

インドで広がる「反クリスマス」 ヒンズー至上主義の高まりで摩擦拡大

産経新聞に掲載された上の記事によれば、教会で歌っていたキリスト教の神父と学生らが逮捕されたとのことですが、あくまで「聖歌を歌っていただけだ。」だそうです。

それでも一部のヒンドゥー教徒からは、イエス・キリストへの崇拝を迫ったとして告発されました。神父の乗っていた車も放火されたそうです。


これにはインドの政治的事情が見え隠れします。

実はインドの現職のモディ首相が愛国主義が高く、生粋のヒンディー至上主義者としても知られています。

モディ首相率いる国政与党のインド人民党はヒンズー至上主義団体「バジュラン・ダル」との関係が深いとされていますが、政権与党であることから反イスラムへの運動と合わせて、キリスト教への反発もやや強まっているようです。

ただ当のモディ首相は近年イスラム教国家の首相と面会したり、日本を訪れ仏教・真言宗の寺院を訪れるなど、ヒンディー至上主義者としての懸念を払拭する努力をしています。

この努力が国内情勢にどう影響が及ぶのかはまだ未知数ですが、早く和解して欲しいものですね。

まとめ

今回はインドのクリスマス事情についての紹介でした、参考になりましたら幸いです!

インドも近年の急速な経済成長でやはり日本と同じように祝う習慣は根付き始めたのですが、それでもまだまだ盛大にというわけではないです。

それどころかヒンドゥー教徒が多い地域では反発する動きも目立ちます。

もちろんインドでクリスマスを祝いたいという人は少数でしょうが、インド人が友人にいる方は宗教面で配慮しましょう。

パーティーなどでも「メリークリスマス!」と言うのではなく、「ハッピーホリデー!」と言いましょう。


後は食事面でも肉類は極力出さず、デザートやケーキなどが良いでしょう。

そしてインドと言ったら何といってもカレーです!

クリスマスの日にカレーなんて「おいおい!」と思っちゃうかもしれませんが、クリスマスカレーと題してメインディッシュとして提供するのもインド風なクリスマスと言えますね。

ちょっと窮屈になるかもしれませんが、例年とは少し違うなという感じで捉えて楽しんじゃいましょう!


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