スーパー・ハイパー・ウルトラ
この3つの言葉ってどれも似たような響きを持っていますね。
スーパーマンやハイパーソニック、ウルトラマンなどなど…
意味的にはどれも「超~、凄い~」といったニュアンスで使われる言葉というのはご存知かと思われます。
けどどの言葉が最も凄いのか?
どれが最上位でどれが最下位なのか?
その序列に関して詳しく考えたことはあるでしょうか?
筆者自身この意味の違いについて割と真面目に気になったので、今回は改めて詳しく解説していきます!
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スーパー・ハイパー・ウルトラの違いは?
スーパーとハイパーとウルトラの3つの言葉はどれも英語で言うところの接頭辞です。
意味的にはどれも「超~」、「凄い~」という感じで、カタカナの単語の上にくっつけて使うパターンがほとんどです。
例えばスーパーマンという言葉は日本語で「超人」ですが、これは「人」を意味する「マン」にくっつくけて一つの単語になっています。
すなわち「スーパー+マン」=「超+人」で「超人」となるのです。
しかし実際に使われてみると、比較の対象でややニュアンス・序列が異なるようです。
その序列をざっくり解説しますと、
ウルトラ > ハイパー > スーパー
という感じになります。
基本的にウルトラが一番上で、ハイパーが真ん中、スーパーが一番下、という感じだと思ってもらえればよいです。
ということはスーパーマンよりもウルトラマンの方が強いということになりますね。
もちろん欧米の人の感覚と日本人の感覚のズレが大きいだけだと思うのであまり気にせずに(*_*;
ある人にとってみればスーパーな現象でも、別の人にとってみればウルトラな現象になったりします。
しかし改めてなぜこういった順番になるのか少し気になる所です。
次からは3つの言葉についてもっと詳しく掘り下げていきますね!
スーパーの意味・使い方は?
スーパーは英語でsuperと書く接頭辞ですが、もっと詳しく意味を辞書を引用して解説していきます。
大きく分けると形容詞と副詞で使い分けされていて、意味は
- 形容詞の場合は「最高の、すばらしい」
- 副詞の場合は「非常に、とても」
となります。
※副詞での意味はveryとほぼ同じですが、superの方が若干上だと思ってください。
「昨日のパーティーは最高に楽しかった。」
といった感じで使いますが、ニュアンス的には「超楽しかった♪」という感じになのでやや子供っぽくやんちゃな表現になります、使う場面には気をつけましょう!
ただ大部分の日本人にとってはこういった英会話での使い方よりも次に紹介する接頭辞での出番が馴染み深いでしょう。
接頭辞で使う場合は?
接頭辞とはわかりやすく言えば、その単語の上についてその単語と共に一語を形成する最小単位のことです、接頭語とも言います。
基本的に皆さんがイメージするスーパーの使い方はこの接頭辞がメインになっている場合が多いです。
一番有名な例と言えばハリウッド映画でお馴染みの『スーパーマン』ですね。
スーパーと言う接頭辞にマンをくっつけて一つの単語になっている形です。
アメリカンコミックが生み出した正義のヒーローですが、日常生活でも単に”凄い人”、”何でもできる万能な人”という意味で例えられることが多いです。
他にもいろいろ例があって特にアニメやゲームに限ると、スーパーマリオ、スーパーサイヤ人、スーパーファミコンなどなど…
とにかく「普通よりも凄いんだぞ!」ということを強調する意味合いでつけた言葉が多いですが、これらはほとんど日本人が生み出した和製英語です。
外国人の方からしたらやたらと日本人はスーパーをくっつけたがるので変な感覚がするでしょうね(;^^)
もちろん本場の英語でもスーパーマーケット(supermarket)や超自然(supernatural)、監督者(supervisor)といった単語は普通に存在してよく使われます。
この内スーパーマーケットは日本語でもお馴染みだと思います。略して「スーパーに行ってくる。」と表現する人も多いですが、英語圏ではこんな略し方はしないので注意してください!
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ハイパーの意味・使い方は?
ハイパーもスーパーと同じ接頭辞として使われています。
日常生活でもハイパーとスーパーはどう違うのか、どっちが上なのか若干気になっている人は少なくないでしょう、筆者もその一人です。
まずはWikipediaの情報を参考にしてみます。
ハイパー (hyper-) は、「上」「超越」「向こう側」を意味する英語の接頭辞。ギリシャ語のヒュペル ὑπερ (hyper) が語源。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ハイパー
これだけ見ると一見スーパーと意味的には同じように思えます。
しかしこれだけで判断するのは早計です。もっと詳しく掘り下げるためにWeblio辞書で検索して意味を調べてみました、すると…
「~を超えた」、「過度に」、「超越した」
このように書かれていました。
“過度に”という言葉がある通り、スーパーに比べて程度が苛烈であることを意味します。
スーパーが「超~」なのに対して、ハイパーは「極超~」と訳す場合が多いです。
これまで程度が凄いことを表現するためにスーパーと言う単語がずっと使われてきましたが、やや陳腐化していたことが原因でもっと程度が凄い単語はないのかということで考えられたのが起因だとされています。
スーパーマンを超えるハイパーマンという映画は出てこないのでしょうか(;^^)
ハイパーが付けられている単語の例
実際にある単語の例で解説しますと、ハイパーが付けられているのは
- ハイパーソニック(hypersonic)
- ハイパーテンション(hypertension)
- ハイパーマーケット(hypermarket)
などがあります。
上から順番に解説しますと、まずハイパーソニックは「音速」を意味する単語sonicにhyperがくっついてできた単語です。
元々はスーパーソニック(supersonic=超音速)という単語がありましたが、これはマッハ数が1.3~5.0程度の音速を意味していて多くのジェット戦闘機の最高速度となっています。
これをさらに上回るマッハ5以上の大きさを誇る音速ということでハイパーソニックが登場した形になります。
スペースシャトルが大気圏に再突入する時のスピードがまさにハイパーソニックになるとされています。
次にハイパーテンションですが、これにはスーパーテンションという言葉はなく、意味も普通に「高血圧」となります。
ただしこの場合は「過度に高くなった血圧」というニュアンスが強いのが特徴で、自分がコントロールできないくらい過度に活発になった状態をより強調するために登場した形です。
最後に紹介するのはハイパーマーケットという言葉ですが、これは日本人にはあまり聞きなれない言葉ですね。
スーパーマーケットという言葉は既にありましたが、単純に考えてそれよりさらに規模の大きい総合スーパーだと思ってもらえればよいです。
売り場面積で比較するなら
- スーパーマーケットは400~2500㎡
- ハイパーマーケットは2500㎡以上
となります、ショッピングセンターとは違うので注意してください!
アメリカなどにはあまり見られず、主にヨーロッパを中心に展開している小売業態となっています。
ウルトラの意味・使い方は?
最後に紹介するのはウルトラです。
ウルトラと言えば特撮ヒーローのウルトラマンやB’zの名曲『ultra soul』、日本テレビで昔放送された『アメリカ横断ウルトラクイズ』で有名ですね。
この言葉もhyperと同様Wikipediaの文章を引用させていただきます。
ウルトラ (ultra[ʌ́ltrə])は、英語において「過度の」「極度の」「超」などの意味を表す接頭語。英語での発音は「アルトラ」。
語源はラテン語のultra(ウルトラー)。ちなみに、ultima(アルティマ、ウルティマ)も同じ語源である。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ウルトラ
これだけ見ると一見ハイパーと意味的には同じように思えます。
しかしやはりこれだけで判断するのは早計です。こちらもハイパーと同様Weblio辞書で検索して意味を調べてみました、すると…
「極端な」、「極度に」、「規範を超えた」
このように書かれていました。
この言葉もハイパーと同じ感じでスーパーと言う表現が陳腐化されていたために、それを上回る意味合いという感じで代用されてきた経緯があります。
ハイパーがスーパーよりも上にあるのなら、ウルトラはそれよりもさらに上方、もはや次元が違うといったニュアンスだと思った方がいいでしょう。
この言葉通りに解釈するなら、ウルトラマンの方が圧倒的にスーパーマンより強そうです。
しかし映画での活躍をじっくり見てみるとスーパーマンは
- 時速800万kmで飛行可能
- 80万トンの物質を持ち上げるほどの超怪力
- 核爆発にも耐えるほどの強靭さ
といった能力を兼ね備えています、どう見てもスーパーマンの圧勝ですねwww
ウルトラマンが勝っているのは身長と体重くらいです(;^^)
因みにウルトラマンをこれまでの解説から厳密に訳しますと、
「極端に次元の違うレベルでの人間」
となるわけですが、スーパーマンの方がこっちの意味にピッタリな感じです。
ネガティブな意味合いも?
ウルトラはハイパーよりもレベルが上だと説明しましたが、あまりにも度が過ぎていて、ややネガティブな意味合いで使われる例も少なからずあります。
例えば政治思想で”極右”、”極左”という言葉がありますが、これらはいずれも「極端に保守(革新)な考えの人」という意味で使われます。
つまり「度が過ぎた右翼or左翼」という意味合いが強くなるので、英訳しますと
- 極右:ultra right wing
- 極左:ultra left wing
となります。
こうなりますとウルトラマンって欧米の人から見たらかなりヤバそうなヒーローに見えちゃいますねwww
まとめ
今回はスーパーとハイパーとウルトラ、3つの言葉の意味の違いと程度の強さの順番について詳しく解説していきました。最後までご覧いただきありがとうございます!
長くなりましたが改めてまとめさせていただきますと、
- 程度の強さの順番に関してはウルトラ > ハイパー > スーパー
- 意味としてはスーパーが「超~」、ハイパーが「極超~、過度の~」、ウルトラが「次元の違うレベルで凄い」
- ウルトラに関してはあまりにも度が過ぎていてネガティブな意味合いも含まれている
となります。
日本人は普通より凄い状態を表す時にやたらとスーパーとかハイパー、ウルトラと言った言葉を使って表現しようとします。
これ以上に凄い言葉になりますと、アルティメットとかスペシャルなんていう表現もありますが、いずれも意味を正しく理解してない場合がほとんどですね。
もっと英語に関しては知識を深めて正しく使いましょう、そうしないといつまで経っても日本人の英語力は海外で通じません。
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