サッカーで一番強い国と言えばどこを思い浮かべますか?

この質問を聞いて思い浮かべた国を列挙すれば多くの人が、

ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、ポルトガル、オランダ、イタリア、カメルーン、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ…

といった国名を挙げると思います。

 
サッカーはヨーロッパのイギリスが起源とされているのでヨーロッパの国々が強いのはある意味当然かと思います、歴史が長いですからね。

しかしヨーロッパ以外だと南米のブラジル、アルゼンチンといった国も上位に挙がります。

ブラジルに至っては過去にW杯で5回も優勝を誇っています、日本も最近は全然勝てていないです。

50歳Jリーガーの三浦知良も学生時代にブラジルに移籍してプロを目指そうとしましたが、改めてなぜ南米のサッカーが強いのでしょうか?

理由を探ってみるとサッカーの歴史やフィジカル面、さらに指導方針なども日本とは大きく違っていました。筆者の視点も交えて考察していきます!




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南米サッカーは歴史が長い!

サッカーというスポーツが誕生した国はイングランドと言うのは有名ですが、そのサッカーが南米に伝来したのは19世紀末頃だと言われています。

この時期にちょうどヨーロッパ各国で国内リーグが普及していったのですが、同時に植民地支配されていた南米各国にもクラブチームが普及し定着していきました。

 
1924年にはウルグアイがオリンピックで初優勝を飾るなど徐々に強さがヨーロッパ勢に追い付いていきます。

意外かもしれませんが南米でサッカーが最初に普及したのがウルグアイで、ブラジルやアルゼンチンはむしろ第2次世界大戦後にウルグアイを追いかける新興勢力的な存在でした。そのためウルグアイはよく古豪と呼ばれています。

国内リーグの浸透とプロ化の速さという意味では南米各国ともにヨーロッパの次に早いので、日本のJリーグとは比べ物にならない訳です。

ブラジルではもはやサッカーが国技と化すほど浸透しています。W杯出場はもはや当たり前になっていますが、その分国民からの期待も高すぎるので優勝を逃しただけでブーイングや暴動が起きるのも珍しくありません。


 

高温多湿な気候が関係!

南米と言うのは日本とは違って高温多湿な国が多いです。特にブラジルに至っては国土の93%が熱帯に属していて、平均気温も20度前後とかなり高めです。

日本でも夏の間はかなり高温になりますが、それでも冷房が効いた屋内でスポーツができたり、冬の間は高温多湿にならないので気候的にも南米とはかなり違ってきます。

幼少期から高温多湿な環境で長くプレイすることで後述するフィジカル面の強化も有利になります。この気候の違いについては地理的な要素なのでどうしようもないと言えますね、慣れるには南米に移住するしかないです。




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子供たちにとって最大の憧れ!

ブラジルやアルゼンチンは今でこそ新興国に分類されて、昔に比べると経済規模が上がって豊かな人が増えましたが、それでも先進国と比較すると貧富の差がかなり大きいという現実があります。

 
そんな彼らにとって人生で最も大きな夢を叶えてくれるチャンスがサッカーなのです。

ブラジルに訪れてみたら道端や広場でサッカーを楽しんでいる子供を目にする機会が多いです、しかも裸足でプレイしている子供も少なくないです。

ボール1個だけで出来る手軽なスポーツというのがサッカーの最大の売りなので貧困層の子供達の間にも広まっています、また裸足でプレイすることで靴を履いてプレイするよりもテクニック面がより磨かれるとされています。

今やブラジルやアルゼンチンはW杯常連国となりましたが、それと同時に数多くの名選手がヨーロッパの強豪クラブに移籍できるチャンスもあります。

まさにアメリカンドリームならぬブラジリアンドリームということですね!

 
もちろん日本でもサッカーで成功することは日本代表に選ばれてW杯に出場できるという大きな夢であることに変わりありません。

しかし日本では他にもいろいろなスポーツがあったり、学業と両立しなければいけない面もあったり、そもそも南米に比べてそれほど生活に困窮している子供の数が多くないのでやはりハングリー精神や練習量も全然足りなくなります。

 
子供の頃から唯一の楽しみがサッカーであり日々ストリートサッカーをプレイしてきた南米の子供達とは決定的に違うわけです。ハングリー精神とフィジカル面の両方が合わさると勝てる要素がなくなります。

受験勉強で例えるなら高校1年の頃から勉強を続けている生徒と3年生から猛勉強している生徒では成績が全然違ってきますが、それとよく似ていますね。
 

フィジカル面の強さが違う!

よく日本サッカーとの最大の違いとして挙げられるのが”フィジカルが違う“という点です。

フィジカルとは英語で”physical”、日本語で「身体の、肉体の」という意味でスポーツの世界ではよく使う言葉です。

 
サッカーとはフィールド上でボールを奪い合うスポーツです。

90分間も長い距離走り回って相手の裏をついてボールの奪い合いを繰り返すので体力面が弱いと話になりません、そして奪ったボールを相手チームのゴールに入れないと勝てません。

そのためにはより強い体力と相手を騙すテクニックや技術を学んで身につけないといけません、この点で圧倒的に勝っているのが南米サッカーの強みと言えるでしょう。

日本のサッカーと比較するとよくボールを奪う際のフィジカル面が弱いと指摘されていますが、その理由は根本的に指導方針が違うからだとされています。

日本ではトップリーグであるJリーグでも南米と比べて球際の攻防や激しさが不足していると指摘されています。

高い技術を伴ったパス回しを意識したスペインみたいなサッカーを心掛けているように見受けられますが、その分相手からの意表を突いたプレイや激しい攻防にどうしても弱くなります。

 
南米のサッカーでは幼少期から長いフィジカルトレーニングを欠かさないとされています。

10歳の頃から走り込みや腕立て伏せ、また互いに肩で激しくぶつかりあってダッシュするというトレーニングを頻繁にやっているそうです。それでいてファウルをしないような巧みなテクニック、さらに相手に絶対に負けないという精神力も鍛えています。

簡単に言えば南米のサッカーは攻撃的に守るということを心掛けているということです。日本は素直に守るばかりに徹しているので強いタックルにどうしても当たり負けしてしまいます。
 

サンバのリズムがサッカーと相性良すぎ!

ブラジル代表のネイマール選手を見て多くの人が

彼のサッカーはまるでサンバのリズムのようだ♪

と言う感想を抱くそうです。

サンバと言えばブラジルのリオデジャネイロのカーニバルでも踊られる国民的舞踊ですが、その集団的人気は今や世界中でも高くなっています。

そのサンバのリズムがサッカーと相性が良いというのも理由の一つとして考えられます。

ドリブルでフィールド上を駆け抜けていく際は、頭の中で考えてはならず、音楽のリズムを奏でるのと一緒だというのです。

もはや体とシンクロしているということですね♪

ブラジルの選手はサッカーをしない時でも体を揺らすと言いますが、こういった身体操作やサンバの環境に慣れ親しんだ期間の長さが今の南米サッカーの強みとなっているのです

※三浦知良選手もゴールを決めた際にはカズダンスを踊るのが有名ですが、このカズダンスもブラジル時代に見たサンバの影響を受けています。
 

まとめ

最後になりますが改めて南米サッカーの強さの理由をまとめますと、

  • サッカーの歴史が古く国民的人気も根強い
  • 高温多湿の環境に慣れている
  • 子供たちにとって最も憧れの強いスポーツ
  • フィジカル面の強さが違う
  • サンバのリズムがサッカーと相性が良い

この5点が大きいと言えます。

なんだかんだで日本とはやはり環境が全然違うということです、まだまだ当分追い付けそうにないですね。

もし将来自分のお子さんを世界に通用するプロサッカー選手に育て上げたいなら、幼少期からサンバのリズムをたくさん学ばせるべきですね(*’ω’*)

 
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