冷蔵庫の仕組み

突然ですがみなさんは冷蔵庫がなぜ物を冷やすことができるかご存知ですか?

普段の生活で何気なく使うことが多い冷蔵庫ですが、この冷蔵庫がどういった原理で食材を冷やしているのかを詳しく把握できている人は意外と少ないでしょう。

冷蔵庫の冷却方式にはいくつかありますが、今回紹介するのは熱サイクルを用いた気化圧縮型ペルティエ方式の2つについてです。詳しく解説していきますのでぜひご覧ください!




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熱サイクル・気化圧縮型について解説!

現在の家庭用冷蔵庫では圧縮と蒸発熱を使った熱サイクルによる冷却方式が主流となっています。

この冷却方式の要となるのがイソブタンと呼ばれる冷媒物質です、この物質は通常の温度でも圧力が高ければ液体になる性質を持っています。

【フロンからイソブタンになった理由は?】

その昔冷蔵庫の冷媒物質として使われていたのはフロンと言う化学物質でした。

フロンはフッ素や塩素と言ったハロゲンを含んだ化合物の総称で20世紀には冷媒として広く使用されていましたが、オゾン層を破壊することや温室効果ガスであることが理由で使用に大幅な規制がかかるようになりました。

気体状態の冷媒物質というのは、圧縮機で圧縮され凝縮器で放熱されると、少し高い圧力がかかった液体になります。

次にこの液体を膨張弁または毛細管を通して蒸発器に送り込みます。すると圧力が下がって液体の沸点が下がり、激しく蒸発し始めます。

物質は液体から気体に変わる時に周りにある熱(気化熱)を奪うことで蒸発するわけですが、この奪った熱の分温度が下がるということです。再びコンプレッサーに送り込んで同じ工程を繰り返すことで熱を下げていきます、これが冷蔵庫が冷える原理になります。

冷蔵庫の熱サイクル
冷蔵庫の熱サイクル




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ペルティエ素子を用いたペルティエ効果とは?

一般家庭用の冷蔵庫の冷える原理については、冷媒物質(イソブタン)の蒸発で吸熱することで周りの熱が低くなるということでした。

ただしこの方式の問題点としては、圧縮するためにコンプレッサーを使う必要があるので振動や音が出ることです。

もちろん普通の家庭なら台所に置いてあるのでそこまで気にする必要はないですが、例えば一人暮らしで1Kの部屋に住んでいる人ですと部屋が狭いので、冷蔵庫の音や振動が非常に気になります。

事実筆者も1Kの一人暮らしですが、冷蔵庫の音や振動が気になってしょうがない時があります、でも無いと困る家電製品なので文句は言えないんですよね。

 
ところがその弱点を克服した冷却方式があるのをご存知でしょうか?

知っている人は知っていると思いますが、ペルチェ効果を用いたペルチェ方式という冷却方式があります。

このペルチェ方式はペルチェ素子と言う熱電素子を用いていますが、その原理を発見したフランスの物理学者、ジャン=シャルル・ペルティエに因んでいるのが由来です。

異なる2つの金属や半導体の接合点に電流が流れる時に一方の接合点で吸収した熱を他方で放出する現象のことをペルチェ効果と呼びますが、これを利用した熱電素子を使うことで振動や音が少ない冷蔵庫が出来るという物です。

【ペルチェ素子の仕組みとは?】

ペルチェ素子は一見するとダイオードにも似ていますが、電流の反転が可能な点で大きく異なります。

電流を反転させると、熱の移動も反転させることができるのが特徴です。また素子に流れる電流の量を調節することで熱の大きさも調節できます。

【ペルチェ方式の冷蔵庫は少ない?】

ペルチェ式冷蔵庫の最大のメリットは、振動や音が少ないことにありますが、それでも一般家庭用冷蔵庫に比べてみると冷却効率などに劣るため、小型の自動車用冷蔵庫や、保冷庫、ワインセラーなどに使われている場合が多いです。

ペルチェ素子による熱の移動
ペルチェ素子による熱の移動

 

まとめ

今回は冷蔵庫の冷える原理についてわかりやすく解説していきました。熱サイクル方式、ペルチェ方式という2つの原理について紹介してきましたが、個人的にはペルチェ式の冷蔵庫の方が振動音が少ないので特に一人暮らしの方にはオススメです。

また音が小さいということで、寝室に置いておくのも向いています。朝起きて喉が渇くこともありますが、冷えた飲料水を台所まで移動する必要はなくその場で飲めるというのは有り難いですね。

ただし普通の保冷庫だけだとキンキンには冷えないと思うので、保冷剤を予め普通の冷凍庫で固めておいてそれを保冷庫の中に入れておけば万全です、キャンプの時にも使えますので一度お試しください!

 

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