2月6日放送の『Youは何しに日本へ?』という番組で日本の熱気球大会に参加する外国人の特集が放送されます。

日本では毎年日本気球連盟が決めた選手権が開催されます。今回番組で紹介される佐賀のバルーンフェスタは、昨年の11月に開催されて3度目だそうです。

 
今回は熱気球がどうやって空を飛ぶのか、その原理と開発の歴史、また熱気球を飛ばすために必要な資格なども解説していきます。




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熱気球の歴史について

熱気球

熱気球を歴史上最初に開発したのは、ポルトガル人のバルトロメウ・グスマンという人だそうです。

1709年に熱気球の実用模型を飛ばしていたそうですが、この時期はまだ有人飛行ではなく無人でしか飛ばせませんでした。気球と言うよりもほぼ風船に近いものだったかもしれません。

 
その約70年後の1783年に、今度はフランスのモンゴルフィエ兄弟がベルサイユ宮殿で動物を乗せたデモンストレーション飛行に成功させ、さらに同年の11月には初の有人飛行を成功させます。

モンゴルフィエ兄弟による気球は煙突から上る煙から着想を得たものだと言われていて、最初は暖炉の煙を紙袋に入れて飛ばす実験をしていたそうです。

 
ただし気球はその後開発された飛行船により急速に衰退することになります。気球は結局風任せでしか方向を変えることができず、旅客や物資の輸送にも適さないということと、さらに空中での火力維持と燃料供給が難しいという欠点があったのです。

  
ただ第二世界大戦後はスカイスポーツとして再び注目を集めます。

またNASAとRAVEN社による共同作業で、ナイロンなどの化学繊維とプロパンガスを燃料とした近代的熱気球が作られました。この近代的熱気球がスポーツ用熱気球の先駆けとなり、世界各地でスポーツ用熱気球の開発が盛んになります。

 
日本で始めて気球の有人飛行を成功させたのは、京都大学と同志社大学と北海道大学を中心とするグループで、1969年に北海道の羊蹄山を望む真狩村で初めて気球が飛ばされました。

 
これ以降日本の熱気球の開発・飛行活動が活発化します。

当初は大学生を中心としたグループが盛んでしたが、欧米の気球メーカーの機体が輸入されるようになると大学クラブが衰退し、ほとんどが会社によって製造されることになります。

現在では日本でも熱気球大会が各地で開催されて、多くのプロの人達が優雅に気球を大空に飛ばしていますが、それとは裏腹に可燃性のガスを使って空を飛ぶので一歩間違えれば墜落の危険も伴います。故に生半可な気持ちで挑戦するのだけはやめておきましょう。




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熱気球の構造は? 飛ぶ原理は?

熱気球の構造を簡単に説明しますと、上部が球皮と呼ばれる熱気を蓄える袋になっていて、その球皮の下側に炎を出すバーナーがあります。

さらにその下側で人や物を乗せるバスケットを、球皮で吊り下げて浮上しますが、空高く浮上するには、気球に浮力を働かせることが必要です。

 
浮力とは水で人が泳ぐときにも発生する力ですが、この浮力が大きくないと空高く飛べません。

では気球にどうやって浮力を発生させるのかと言うと、
まず球皮の内側にある空気をバーナーで熱して高温にさせます。すると内部の空気の温度は、外部の空気よりも必然的に高くなります。

実は空気と言うのは、温度が高い方が軽くなるという性質があるので、この軽くなった空気のおかげで、気球ごと空を飛ぶために必要な浮力が得られるのです。

熱気球の飛ぶ原理
熱気球の飛ぶ原理

 
わかりやすく図で言うと上のようになります。

当然球皮が大きければ大きいほど内部の空気の体積は増えるので、より大きな浮力を得られます。ただし熱しすぎると、球皮の素材によっては燃えてしまって墜落する恐れもあるので、丈夫な性質の布を用いる必要があります。

 
もっとも下のバスケットに乗る人や物の重さ次第では、気球に働く重力の方が大きくなり浮かぶことはできなくなります。

 
またここまでの説明でわかると思いますが、この熱気球では上に働く浮力だけしか発生しないので、気球の動く方向を操作することはできず、風任せとなります。

風の向きや速度は高度によって違ってくるので、その際に火力を調整して高度を上げれば進行方向を変えることもできます。
 

熱気球を飛ばすのに必要な資格は?

熱気球は日本の法律では航空機として分類されていません。

故に国家資格と言うのは存在しませんが、日本気球連盟と言う組織が発行する熱気球操縦士技能証を獲得することで初めて熱気球の操縦ができます。取得するには以下の条件が必要です。

熱気球操縦士技能証

  • 日本気球連盟の会員であること
  • 満18歳以上であること
  • Pu/t(パイロット練習生)講習会を受講すること
  • インストラクター同乗による訓練飛行を10回かつ10時間以上行うこと
  • インストラクター同乗による対地高度2000ft以上を飛行すること
  • インストラクター地上待機による、単独訓練飛行を行うこと
  • 筆記試験に合格すること
  • イグザミナー(試験官)同乗による実技試験に合格すること

※Wikipediaより抜粋

 
意外かもしれませんが筆記試験もあるようです。ただやはり実技試験で相当な訓練と時間がかかりそうで、生半可な労力で合格できるだろうと考えてはいけません。

 
また熱気球は現在ではあくまで娯楽用としての用途がほとんどなので、実生活において役立つことはあまり期待しない方がいいです。これだったらまだ小型飛行機の訓練でも受けたほうがいいと思います。

実際に気球に乗ってみたい、もしくは気球が空を飛んでいる所を間近で見たいという方は、1年間の日本で開催されている気球大会のスケジュールを以下のサイトでご覧ください。
2017熱気球大会予定

 

まとめ

今回は熱気球の飛ぶ原理についての解説でした。

改めてまとめますと、熱気球は浮力の原理を利用して飛んでいることになります。今では飛行機で空を飛ぶのが当たり前になっていて風任せになる気球はやや不安な気がしますね。

しかし気球から眺められる地上の景色は最高に美しい筈です、インスタ映えも間違えナシです!


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