今回は政治の話をします。
昨今テレビのニュースなどで、
膨れ上がる日本の財政負担を抑えようと社会保障費の
削減などが囁かれています。
その時に出る言葉に小さな政府と大きな政府が
あると思いますが、この2つの言葉はそれぞれどういった意味をもつのか、
またどういったメリット・デメリットを含んでいるのかを解説します。
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1.大きな政府の特徴とメリット・デメリット
経済や社会保障政策を積極手に推し進めようとする政策が主体となる
政府のことです。
経済の面で市場に大きく介入するので、国の財政規模が大きくなります。
市場に介入するといっても具体的に何をするかというと、
・税金を高くして福祉を強化する。
・財政費用を増加させる。
・富の再分配
・計画経済
・完全雇用
・保護貿易で関税をかける。
要は、高福祉を目指して富の再分配で格差を是正し、
社会保障手当を厚くするのがこの大きな政府の特徴です。
デンマーク・ノルウェー・スウェーデンといった北欧国家は
大きな政府と言えます、
そんな大きな政府のメリットといえば、
社会保障手当が厚く安心して暮らせたり、
生活保護を受けられたりするので、
所得や資産が低い人にとっては見返りが大きいと言えます。
逆にデメリットで言えば、
社会保障費が多すぎて財政負担が増えて赤字になったり、
支払う税金が多くなって結局低所得者にとって不利になったり、
資産が多い人にとっても見返りが少ないので、
もはや共産主義的な体制とも言えます。
2.小さな政府の特徴とメリット・デメリット
小さな政府とは、経済や社会政策にできるだけ関与せずに
民間に自由に競争させることを主体として経済を発展させる思想です。
具体的には、
・税金(特に法人税)を安くして企業が経営をしやすくする。
・規制緩和を推進する。
・所得税などを低くして低福祉にする。
・関税を設けず自由貿易にする。
・国営企業の民営化
これにより財政規模を縮小できるので小さな政府とよぶわけです。
小さな政府を徹底した国家は夜警国家とも言われます。
そんな小さな政府のメリットといえば、
税金が安くなることや社会保障費が安くなること、
国の財政負担が低くなること、
規制緩和などで企業が成長しやすくなり、
経済成長が見込めるなどの特徴があります。
逆にデメリットで言えば、
犯罪が増加したりして治安が悪化したり、
儲かる人は儲かり、儲からない人は儲からず格差が拡大したり、
社会福祉が切り捨て気味になり、
老後の生活を送っている人にとってはかなり不安
といった特徴を含んでいます
1970年代以降イギリスのサッチャー首相や
アメリカのレーガン大統領は、それまで政府が担ってきた
業務を民間に移行させて財政の負担を減らす政策を行ってきました。
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また2001年に総理大臣に就任した小泉元総理も、
構造改革の名のもと、道路公団民営化と郵政民営化などを実現させたり、
地方財政を見直す三位一体改革などを推進させるなど
小さな政府づくりを本格化させてきました。
3.結局どちらが良いのか?
正直どっちもどっちで、
互いに利点・欠点は大いにあるのですが、
今現在日本の政策を見てみると、
TPPの推進やアベノミクスで規制緩和の推進を
目指すなどやはり小さな政府寄りの政策を進めています。
ところが日本では税金が高い割に
あまり恩恵が感じられないという状況になっています。
理由は国が抱える巨大な財政赤字です。
自民党は、これから小さな政府を目指していくそうです。
少子高齢社会で社会保障費の増大がますます見込まれる中、
これ以上の財政負担は望ましくないものです。
しかし老後の生活や医療、さらには少子化への対策を考えると
果たして今の政策を維持していくのはどうなのか、やや不安ですね。
やはりこれからの日本人に求められるのは、
国家の手当てに頼らず自分の努力で人生を切り開く努力と
少しでもお金を稼ぐための知恵を身に着けることですね。
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