ゾンビが大量に出てくるサバイバルホラーの傑作といえば、皆さん何を思い浮かべますか?
このように質問されて、真っ先にカプコンの人気ゲームタイトル『バイオハザード』が思い浮かんだのは、僕だけじゃないはず。
1997年に初代プレイステーションで第1作目が発売され、さらに2002年にはハリウッドで映画化もされました。
現在ではゲームが7作目も出ていて、カプコンの看板タイトルにもなりました。昨年は旧作のリメイク版も発売されましたね。
ところが映画化された際アルファベットで表示されたタイトル名が、全然変わっていたことに驚いた人も少なくないでしょう。
日本では『バイオハザード』というのが一般的ですが、海外向けだと
Resident Evil
と表記されているのです。
え?「バイオハザード」だから「Bio Hazard」じゃないの?
「Resident Evil」って一体どういう意味なんだ?
色々な疑問が出てきますね、どうして「Bio Hazard」じゃダメなんでしょうか?
『バイオハザード』の英語名について調べてみると、複雑な事情があることがわかりました。詳しく見ていきましょう!
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バイオハザードの英語名は「Resident Evil」!
カプコンのサバイバルホラーの傑作『バイオハザード』は2002年に、ハリウッドで映画化され大ヒットしました。
監督はポール・W・S・アンダーソン、主演女優はミラ・ジョヴォビッチで、2人ともこのゲームの大ファンでした。
そして当時からゲーム好きだった僕も真っ先にこの映画を観たのですが、映画のポスターには大文字で「バイオハザード(BIO HAZARD)」と書かれていました。
ところがそれから10年くらい経って、バイオハザードが海外では「Resident Evil」という違う名前で展開されている事実を知ったのです!
あまり見慣れない英単語が2つも並んで、初めて見た時「何だこれは?」と素直に思いました(‘ω’)
この言葉の意味を改めて解説しますと、日本語で「居住する悪」となります。
- Resident:居住する、住んでいる
- Evil:悪魔、邪悪
それぞれこのような意味になります。
「Bio Hazard」の意味は?
因みに日本で用いられているタイトルはご存知「バイオハザード」ですが、この言葉を英語に直すと「Bio Hazard」となります。
- Bio:生物学の
- Hazard:危険、危害、災害
よって意味としては「生物学的危害」となります。簡単に言えば「ウイルスや細菌によって、多くの人が恐ろしい病気にかかる災害」ということです。
「バイオハザード」の映画内では、アンブレラという薬品会社が開発したT-ウィルスに感染した人々がゾンビになってしまいます。
そしてさらに改良を重ねたG-ウィルスや、動物も感染の影響で巨大化したり狂暴化して、主人公たちに襲い掛かってきます。まさに「生物学的災害」ですね!
バイオハザードの「バイオ」は英語で「Bio」で、ソニーの「VAIO」とは違うから気を付けてね。
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なぜ洋題は「Bio Hazard」ではないのか?
「Resident Evil」という英語名の意味についてはこれで理解できましたが、そもそもどうしてこんな表記にする必要があったのでしょうか?
「Bio Hazard」と英語で表記してはどうしてダメなのでしょうか?
これについてあれこれと調べた結果、いろいろな事情があることがわかりました。
一つ目の理由が「とあるバンド名と全く同じ」という事実が関係しています。
そのロックバンドとは、1987年にニューヨーク州で結成されたハードコア・ロックバンドで、名称は「Biohazard」です。
北米でバイオハザードと言えば、このバンドのことを想像する人も多いみたいです。まぁ日本での知名度は、正直高くないんですけど。
またさらに詳しく調べてみた結果、北米カプコンのChris Kramer氏は以下のようにコメントしています。
As an example, I pointed out that a crappy DOS-based game had just come out in the US called ‘Biohazard’
引用元:GR Asks: Why was Biohazard renamed Resident Evil?
この文章によれば、実は既に北米で「Biohazard」というタイトルのゲームが発売されていたとのことです!
つまり同じタイトルのゲームが2つも出てきてしまうことになります。
このような理由から、「Bio Hazard」としての商標登録が難しく、急遽コンテストを開いて名前を公募することにしました。
そして公募の結果採用されたのが「Residen Evil」となります。
なんだか東京五輪のエンブレム問題を彷彿させますね。
「住みついている悪魔」と言われても、全然生物学的な要素が入っていないので、どうもしっくりきませんよね。
やはり第一作目の舞台が洋館で、「館に住み着いている悪魔達」というイメージが強かったからでしょうか?
因みにDOSというのは、マイクロソフトが開発したPC向けのゲームのことです。
1980年代からあったそうですが、既に2500本以上のゲームがあるみたいです。そのコレクションは以下のページで公開されています。
Software Library: MS-DOS Games
まとめ
今回は『バイオハザード』の英語名の表記について語ってきました。
改めてまとめますと、海外で「Bio Hazard」と使えないのはアーティスト名や既に発売されていたゲーム名と被るから、ということでした。
アメリカやヨーロッパに行って、「バイオハザードで遊ぼう。」と言っても通じませんのでご注意を!
海外で「Bio Hazard」がカプコンのゲームという意味で通じるのは、よほどのゲーム好きくらいです。
だけど「Bio Hazard」がダメなら、「Biological Hazard」でもいいんじゃないかな?
うぅーん、それだと堅苦しい気がする。
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