今回は自分が大学生時代に受けた『複素解析学』で学んだカオス理論について話したいと思います。
大学生で理系の方、もしくは数学好きの方なら、一度は聞いたことある理論だと思いますが、数学に興味のない人でも、ちょっと驚くようなお話です。最後までぜひご覧ください!
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カオス理論って何?
僕がこの内容を知ったのは、数学の『複素解析論』という講義でした。
これはもともと理学部数学科の授業科目だったので、本来工学部出身の自分は受けられない内容でしたが、選択科目ということもあり、卒業の単位にも含まれるので受けてみることにしました。
ただやはり理学部の内容とだけあって、かなり難しかったです。わけのわからない公式、数式、理論が山のように出てきて、もう意味不明www
数学好きだった自分でも、頭の中パニックでした、ハッキリ言って単位取れる内容じゃなかったです(ToT)/~~~
ただそんな難しすぎた講義の中でも一番印象に残った話がありました。
講義の内容がテキストの中盤まで来たところでしたが、そこでカオス理論という、また難しい言葉が出てきたのです。
カオス理論というのは一言で表すと、ある現象を扱うときに観測されたデータには数的誤差が含まれるため、正確には予測できない様子らしいです。
要はコンピューターで数値解析する際、得られる答えは理論値とかけ離れていることが多く、正確な予測は事実上不可能だということです。
現在の気象予報が長期的には当たらないといわれてる原因の一つです、コンピューターでは無限桁まで計算することができません。積分で何百回、何千回、何万回と計算するごとに、何万分の1の誤差でも、無視できない大きな数字になってしまうのです。
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蝶が羽ばたたいただけで竜巻が起こる?
このカオス理論を直感的にわかりやすく言い換えたのがバタフライ効果という言葉です。バタフライとは蝶のことですね。
この蝶が羽ばたいただけで、気象が大きく乱れて、
遠くの地で竜巻が発生する!
と比喩されるのが、この理論の突き止めたところです。
普通に考えれば、蝶が羽ばたいただけでそんな大きく気象が乱れるだなんて絶対にありえないでしょう。しかしカオス理論の考えでは、たとえ初期データを正確に計測したとしても、ほんの僅かな誤差、ズレを修正することはできません。
そしてその超微小な変化が、最終的に導き出される答えを大きく変えてしまうので蝶がはばたいただけで、竜巻が起こるかもしれないなどという極論が成立してしまうのです。
これはエドワード・ローレンツという当時マサチューセッツ工科大学に所属していた気象学者が打ち立てた理論です.
この時代のパソコンは性能があまりよくなかったので理論値との誤差はかなり大きかったと思われます。入力値をほんの少し変えただけなのに、とんでもない数字が返ってきたエピソードがあります。
いずれにせよ、やはり天気予報などは
今も昔も正確な予報ができない
というか未来永劫できないのではないか? と思いますね。
少なくとも今と同じ計算方法、理論だと100%不可能だということはカオス理論で明らかです。
まとめ:カオス理論をもっと知りたい方へ!
最後まで記事を見ていただいた方、難しかった話もあったかもしれませんが、本当にありがとうございます!カオス理論やバタフライ効果についてもっと詳しく知りたい方は、以下の本がお勧めですよ。
・『3時間でカオス理論がわかる本―街角の不思議から応用の可能性まで』
著作:橋本尚
・『バタフライ・エフェクト 世界を変える力』
著作:アンディ・アンドルーズ (翻訳:弓塲隆)
・『複素力学系序説―フラクタルと複素解析』(理学部学生向け)
著作:上田哲生、諸沢俊介、谷口雅彦
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