ニュース番組や政治番組で良く取り上げられる話題が国会です。
その国会ではいろんな国会議員がいろんなことについて議論しますが、中心となる話題が予算についてです。国の予算というのは大きく分けて本予算と補正予算の2種類があるというのは有名で、毎年通常国会で取り上げられるのは本予算の方です。
これに対して補正予算は毎年秋以降に行われる臨時国会で成立することが多いですが、一体どんな意味を持った予算なんでしょうか?本予算・予備費との違いも含めてわかりやすく解説していきます、ぜひご覧ください!
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補正予算ってどんな予算?本予算との違いは?
国の予算とは毎年4月1日から翌年の3月31日までの会計年度1年間の国費の使い道を示したものです。
日本国憲法86条によると予算を国会に提出する権能は内閣にあり、財務省が各省庁と協議の上作成し閣議決定された後、1月の通常国会で提出される運びとなっています。
予算案に関しては衆議院の優越が認められていて、衆議院と参議院で異なる議決をした場合でも、衆議院の議決が優先されることになっています。
補正予算とはこの本予算を一部修正して加算したり減額したりした場合の予算ことを指します。また財政法によると以下の場合に編成できると規定されています。
- 法律上又は契約上国の義務に属する経費の不足を補うほか、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となつた経費の支出(当該年度において国庫内の移換えにとどまるものを含む。)又は債務の負担を行うため必要な予算の追加を行う場合
- 予算作成後に生じた事由に基づいて、予算に追加以外の変更を加える場合
引用元:財政法第29条より
通常国会で3月末に成立した本予算は、昨年の8月末までに各省庁が定めた概算要求をまとめたものに過ぎません。その時点では予見しがたい事態(突発的災害、経済情勢の悪化など)が起こると、予備費でも対応できない場合があります。
このような理由で追加で再度編成し直された予算のことを補正予算と言います、2011年に東日本大震災が起きた時は4回にもわたって補正予算が組まれました。
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予備費とは違うの?
上にも紹介しましたが、実は補正予算の他に予備費と呼ばれるものも計上されています。
予備費とは予定外の支出及び予算を超過した支出へ対応するために準備しておく費用のことで、意味としては補正予算とほぼ同じです。
しかし補正予算は本予算と同様に議会を招集して、審議して国会議員の過半数の賛成を得て成立させる必要があります。それだと行政の都合上非効率なので、本予算において使途を限定しない軽微な補正については予備費で計上することにしているのです。
また内閣は予備費を当年度の歳入歳出予算に計上することもできて、全ての予備費の支出は国会の承諾がなくとも有効となっています。
もちろん国会の承諾が得られなければ内閣の政治責任が問われたりするので問題ではありますが、例えば衆議院で与党議員が過半数を占めて、参議院で野党議員が過半数を占めるというねじれ国会になっている時には参議院で承諾が得られなかったりします。
補正予算が成立する意味は変わってきている?
ここ最近の補正予算が成立する時期の経緯を見てみますと平成25年度補正予算が平成26年2月、平成26年度補正予算が平成27年2月頃になっています。年度末が多いですが、ちょうど通常国会が召集される時期と重なります。
補正予算の定義をもう一度おさらいしておくと、本予算の時点では予見しがたい事態が発生した時に追加で編成しなおすというものでした。逆に言えば突発的な災害や経済情勢の悪化など、そういった事態が起きず平穏に1年が過ぎていったら補正予算を組む必要はないことになります。
ただし何事もなく平穏に時が過ぎるという年はほぼありません。
先日も九州の北部で大規模な豪雨災害が起きました、ここ数年の中では本当に大規模な災害に分類されますが、台風や地震、火山の噴火など災害の多い日本では補正予算を毎年組むというのは必須事項と言えます。
特に最近では安倍政権が骨太の方針として、経済の立て直し、1億総活躍社会の実現などを謳っていますが、経済情勢の変化に対応するために補正予算を組むということが常態化しているのが現状です。
果たして今年はどれだけの額の補正予算が組まれるのでしょうか?
増え続ける社会保障費で悲鳴をあげているとされている日本の財政ですが、近い将来消費税が10%になるのも時間の問題かもしれません。
仮に上がっても財政問題が解消される保証はないですけどね(;^^)
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