3月3日は桃の節句で、女の子の成長を祝う日となっています。この日に行うイベントがひな祭りといって、幼い頃に実家にひな壇の上にひな人形を飾っていた人も多かったと思います。
そしてもう一つお馴染みなのがひな祭りの童謡ですね。
タイトルは『うれしいひな祭り』といって、「明かりをつけましょ ぼんぼりに~♪」といった歌詞で知られています。
子供の頃に歌った人も多いでしょう。
ところが歌詞の中には悲しいメッセージも込められているそうです。さらにいくつか間違いもあるとされているそうですが、具体的にどこがどう間違っているのか解説していきます。
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『うれしいひな祭り』の作詞・作曲は誰?
ひな祭りの童謡として知られているのが「うれしいひな祭り」という曲です。多くの人が子供の頃に聞いたことはあると思います。作詞家は山野三郎と言う人が、作曲は河村光陽という人が担当しました。
1935年に、作詞家の山野三郎さんが娘のためにひな人形セットを贈った時に詞を書いたとされていて、それに河村光陽さんが曲をつけて、1936年にレコードとして発売しました。
歌詞を下に掲載しておきます。
あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひなまつり
お内裏様(だいりさま)と おひな様二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔
金のびょうぶに うつる灯(ひ)をかすかにゆする 春の風
すこし白酒 めされたか
あかいお顔の 右大臣
着物をきかえて 帯しめて今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひなまつり
※引用元:http://www.worldfolksong.com/songbook/japan/hina.htm
2番目の歌詞に出てくる姉と言うのは、山野さんの姉のことですが、18歳の時に結核で亡くなったそうです。
曲が短調でもの悲しい雰囲気なのは、姉へのレクイエムになっていると解釈されます。
また作詞家の山野三郎さんはこの曲以外にも「リンゴの唄」「小さい秋見つけた」といった名曲を作詞しています。その他多くの学校の校歌の作詞を担当したり、音楽以外でも児童文学の作品なども手掛けていたそうです。
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うれしいひな祭りの歌詞の間違っている箇所とは?
昔からひな祭りの時期になると流れてくる曲なので、耳に残っている方も多いでしょう。
しかし歌詞が4番まであるというのは意外でしたね、全部空で歌えるという人はさすがに少ないと思います。
ところが少し驚く事実あります、なんとこの歌詞にはいくつか間違っている箇所があるそうです。
まずは2番目の歌詞の冒頭にある「お内裏様とお雛様 二人並んですまし顔」という部分です。
これのどこが間違いなんだ、と思われるかもしれませんが、”お内裏様”というのは、この言葉だけで男雛と女雛の2人のことを指すのです。
そしてさらに”お雛様”という言葉も、仕丁・随臣・五人囃子・三人官女・お内裏様と、全てのひな人形のことを指しています。
つまり”お内裏様とお雛様”だけで何体もの雛人形を意味することになるので、”二人並んで”というのは間違っていることになります。
そして2つ目の間違いが3番目の歌詞の「すこし白酒 めされたか あかいお顔の 右大臣」という部分です。
右大臣が赤い顔をしているということですが、下の画像で雛人形の並んだ位置を確認してみると、右大臣とは上から四段目(随臣)に座っています。
ひな壇の四段目は随臣と言って、二人の大臣が座っています。赤い顔をしているのは向かって右側の髭を生やしている老人の方です。老人の方は左大臣になりますが顔が赤くなっているのはコチラです、右大臣の顔は白くなっているので、逆ということになります。
このように間違った箇所がいくつかあるので、作詞家の山野三郎さんは晩年までこの曲を嫌っていたそうです。
メキシコ人の歌手による替え歌とは?
実はこのひな祭りの曲は、遠く離れたメキシコでも伝わっていたようです。ひな祭りの曲を聴いた、ロス・パンチョス(Los Panchos)という歌手が同曲を『Pobres Huerfanitos』という題名でカバーして1960年代に発表しました、意味は『悲しきみなしご』だそうです。
聴いてみると、楽器も多用している感じではなく、原曲よりも寂しい感じがします。
また日本では3月3日の桃の節句の時期に歌いますが、このカバー曲の歌詞中ではクリスマスが登場します。メキシコでもある種の季節ソングとして成り立っているのでしょうか。
以上ひな祭りの曲の歌詞と、メキシコ人による替え歌の紹介でした。昨今は小池東京都知事の誕生など、レスリング伊調馨の五輪での4連覇など女性の輝かしい活躍が目立つようになったので、女子たちの健やかな成長が楽しみになってきました!
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