今週20日の金曜ロードShowでジブリの人気アニメ『千と千尋の神隠し』が放送されます。
2001年に劇場公開されて、邦画の歴代興行収入No.1を記録し、アカデミー賞も受賞していて宮崎駿監督の代表作ですが、現在までに何度も地上波で放送されています。
しかし人気が高いアニメなだけに、いろいろな都市伝説や噂話が後を絶たない作品でもありますが、具体的にどういったものがあるのか紹介していきます。これ知るとまたさらに『千と千尋の神隠し』が楽しめると思います。
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『千と千尋の神隠し』のモデルとなった場所は?
『千と千尋の神隠し』は主人公の千尋が、引っ越し先へ向かう途中にふと見つけたトンネルの中に入り、そこから神々が住むという不思議な世界へ迷い込んでしまう物語です。
いわゆる異世界系ファンタジー、不思議の国のアリスの日本版ともとれる作品ですが、この作品では主人公の千尋が温泉旅館で神々をもてなす”湯女”として働く内容となっています。それゆえに物語に出てくる旅館も実際のそれをモデルにしていると考えられます、果たしてどこが有力なのでしょうか。
このモデルとなった場所、いわゆる聖地は諸説ありますが、実はどの説も確定というわけではないようです。
一番有名なのが台湾にある”九份“と呼ばれている町です。日本統治時代の面影が残っており、酒屋などの建物が多数残されています。実際に日本で出版されている台湾旅行ガイドブックの多くには、この逸話が紹介されていて、聖地として旅行する人もいるそうです。
しかし実は国内にもモデルとなった場所はあるそうで、一番有名なのが愛知県松山市にある道後温泉旅館です。
この他にもモデルとなった場所はいくつかあるそうですが、それぞれの場所から一部分のみを参考にしているようで、完全に一致しているという場所はありません。故に”聖地”として確定できる場所はないそうです。
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千と千尋にまつわる都市伝説、考察など
やはりこの作品も興行収入300億円超えと爆発的ヒットになっただけに数多くの都市伝説がつきまといます。以下に主な都市伝説をまとめて紹介します。
1.千尋の母親の性格について
物語の冒頭と最後の方でしか登場しない母親ですが、あまりに性格が冷たすぎると話題です。
これは近年増えてきた虐待する親を、暗に示しているのではないかと言われています。また虐待には至らずとも、例えば子育てに積極的でなく自分のことばかりに夢中になる我儘な親という見方もできます。児童手当をパチンコ代に使うような親とかいますからね。
2.千尋は既に事故に遭って瀕死状態だった?
最初のシーンで千尋の父親が車のスピードを上げまくって森の中をかっとばすシーンがありますが、これだと事故に遭ってもおかしくないです。
それで不思議の世界の入り口に辿り着いたわけですが、この時には既に事故に遭っていて瀕死になり、その証拠に不思議の世界に着いてしばらくすると千尋の体が透けてなくなりそうになっているシーンがあります。
3.電車はなぜ行きだけ? 影の正体は?
物語の千尋が電車に乗って銭婆の場所へと向かうシーンがありますが、この電車に乗っている人はなぜ影のようになっているのでしょうか。
これには諸説ありますが、一説には地方から都会に向かう若者のことを暗に示しているのではないか、と言われています。
仕事がなく楽しみも少ない地方に不満や嫌気がさし、都会に憧れるか、就職で移住する若者が増えたことで地方の過疎化、人口流出を暗に訴えていて、電車が行きだけになっているのも、都会に行った人がなかなか戻ってこないという描写に繋がっているものと思われます。
4.カオナシは現代日本人の悪い部分の象徴
この作品に出てくるキャラで欠かせないのがカオナシの存在ですね。
実際どういったキャラなのかというと、千尋を自分の物にしたいと心で思っておきながら、なかなか口にハッキリ出せず、金や食べ物に頼って千尋を寄せ付けようとします。言ってみれば本当の自分がない、仮面を被ったような性格の人間を皮肉として描いています。
実はこういった性格の人は現代社会には少なからずいて、周りに合わせるだけで主張しない、流れに任せる、個性がない、金で全てを解決させる、これで出世できた人も多くいることからそれで本当に満足なのかと世の中に暗に訴えかけていると考察できます。
5.不思議の世界で過ごした時間はかなり長い?
これはどういうことかというと、劇中のみのシーンだけで考えた場合はたったの4日ということになりますが、時々夜空に浮かぶ月の満ち欠けを順に考えた場合、「三日月⇒満月⇒上弦の月」と変わっているので、最低でも1カ月は経っていると考えられます。
元の世界に戻ってトンネルから出ると、乗ってきた自動車に草木が生い茂っていることからも判断できます。
6.千尋が帰ってこれたのは契約の時に名前を書き間違えたから?
千尋が湯屋で働こうとしたときに湯婆婆の契約書に千尋は自分の名前をサインしましたが、この時書いた名字の荻野の”荻”という部分が間違っていたために元の世界に帰ることができたそうです。
7.ハクはアシタカの先祖?
ハクの正体は物語の後半でも語られますが、コハク川ですね。
しかし設定資料集によると正式な名前は”ニギハヤミ・コハクヌシ”というらしくて、これは『古事記』にも出てくる神”ニギハヤヒ”からとってきたものだと思われます。
また『もののけ姫』で登場したアシタカは、本名は”足高彦”、これは大和朝廷と争った狩猟民族の長”ナガスネビコ”に因んで名づけられているとされていて、このナガスネビコの祖先がまさにニギハヤミとだというのです。
故にアシタカの先祖である神が、ハクの正体と解釈されるのです。これは本当に深読みで信憑性はわからないですが、まさに都市伝説といえます。
以上主な都市伝説の紹介でした、信憑性が高いものから、深読みしすぎて飛躍したような内容まであります。
謎が未だに多く、多彩な考察が生まれていますが、宮崎駿監督なりに伝えたいメッセージが山ほどあることは確かです、逆に考えれば難解すぎる描写も少しあるかなという感じです。
ただアカデミー賞を獲得していることから、日本だけでなく海外からも高い評価を得ていることは間違いないです。
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