太陽系に存在する惑星は地球を含めて8つあります。

水星・金星・地球・火星・木星・土星・天皇星・海王星

と内側から順番に並んでいますが、この8つの惑星全てが一直線に並ぶことを惑星直列と呼びます。

そんなことって起こり得るのか?

と凄く疑問に思う人は多いでしょう。


実際に考えたら太陽系にある8つの惑星は全て太陽を中心に周期的に公転しているので起こりえないことではありません。

もちろんその確率は天文学的に小さい数字になりますが…

筆者がこのテーマに興味を抱いたのがハリウッド映画の『トゥームレイダー』です。この映画ではまさに惑星直列がテーマとなっていたわけですが非常に印象に残っている映画です。

そして皆さんが気にしていることと言えば、恐らくこの惑星直列が次に起きるのはいつ?ということですね。

これについては管理人も気になりましたので今回は周期や定義を改めて詳しく解説します、ぜひご覧ください!




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惑星直列が次に起きるのはいつ?

ではいきなり本題から入りますが、惑星直列が次に起こるのはいつになるのでしょうか?

これについてはあっさりと答えがわかりました、Wikipediaによりますと、

2161年5月1日から6月3日にかけて

です、長いwww

もちろん8つの惑星全てが一直線に並ぶなんて宇宙全体で見ても滅多に起こることじゃないとわかってはいますが、今から約150年後というのはいささか残念です。


しかし!


ここで多くの人が勘違いするのが、地球を含む惑星がおでんの具のように一本の軸で貫かれたようなイメージを抱くかもしれません。

管理人も当初はこういった感じで惑星が直列するんだろうと考えていたんですが、現実は今まで抱いていた綺麗な一直線というイメージとかけ離れたものでした。

惑星直列の定義について解説

惑星直列の定義を改めて解説しますと、地球を含めた太陽系内の全ての惑星がほぼ一直線に並ぶ現象のことです。

ただし一直線と言いましても、3次元的に完璧に一直線に並ぶことは絶対にありえません

それは各惑星の太陽に対しての赤道面の角度(軌道傾斜角)が微妙に違うからです、断面図で解説しますと以下のようにズレています。

ご覧のように極端に大きくズレている惑星はありませんが、一番ズレているのが水星で太陽の赤道面とのなす角度は約7度となっています。

惑星直列はあくまで太陽系を真上から見た平面図で一直線に並んでいる時の現象を指します。


最も身近な例で言えば、惑星ではありませんが日食や月食などがありますね。

日食は月が太陽を覆い隠すように一直線に並ぶ天体現象で、月食は地球の影が月を覆い隠すように一直線に並ぶ現象のことです。

月は地球の周りを一定の周期で回転しているので、ある程度頻繁に起きます。


このように星と星同士が一直線に並ぶという現象は太陽の周りを公転する惑星同士でも同じことが言えます。

しかし太陽系の惑星の数はご存知のように8つもあります。

8つある惑星が全て一直線に並ぶなんていうことは本当にあるのか?にわかには想像しがたいですよねwww

惑星直列の確率は低すぎ?

惑星が2つだけの場合ですと、太陽に対して完全に一直線に並ぶ点はその軌道上に2箇所しかないので凄く簡単です。

惑星を陸上のトラックを回る2人の人間で例えますとよくわかると思います。

一人が徒歩でもう一人が走るとなりますと、走る方の人間が頻繁に歩く方を追い越します。

追い越す度にこの2人の人間は一直線に並ぶということになりますね。


しかし、3つ以上の惑星となると話が変わって、一直線に並ぶことは確率的に凄く低くなります。

水星、金星、地球と3つだけの惑星で絞って仮定すると、水星と金星は一直線に並んでも地球は90度以上ズレていたり、地球と水星が並んでも金星だけズレていたりするわけです。

要するに2つが一直線に並んでも、残り1つはどうしてもズレちゃうんですよね(;^^)

3つの惑星が綺麗に一直線に並ぶことはもう本当に稀なわけです。

これが4つ、5つ...と増えるごとにどんどんその確率は小さくなると想像できますね。

そして太陽系には8つの惑星があります。

詳しい話は省略しますが、8つ全てが一直線に並ぶ確率(直列周期)は恐ろしく低くなり2960兆年に1回と言われていますwww

つまり


宇宙の終わりが来ても起こりえない!


ということになるわけです、もはや神ですら不可能な現象ですよ(;-_-)

仮に綺麗に一直線でなく、例えば5度以内までなら一直線だと許容すると仮定してもあまり変わりません。

もちろん現在の科学力で惑星の挙動や運動を正確にシミュレーションすることが難しすぎるということでもあるんですが、ある程度大雑把な計算でも天文学的数字になることが言えます。

直線じゃなくてバラバラ?

このように惑星が綺麗に並ぶことは到底あり得ないので、惑星直列を考える時は

8個の惑星が太陽を中心にする90度以内の扇型の中に集まった時でOK

となります。

極端な話以下のような状態でも惑星直列したということになるわけです。

凄くバラバラに並んでいますよね、でもこれでも確かに90度以内の扇形の中に全惑星が入っているので惑星直列だと言えるのです。

因みに2161年に起こるとされる惑星直列もやはりこんな状態です(;-_-)

綺麗に一直線に並ぶ光景を見るのは人類が繁栄している時代では起こりそうにないかもしれないですね。




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惑星直列が及ぼす影響は?

惑星直列はしばしばオカルトファンを震え上がらせる様々な説をもたらします。

具体的には惑星同士で重力が重なり合って太陽に異変をもたらし、地球に天変地異をもたらす恐れが高くなるというものです。

これまで惑星直列を扱った主な作品(特にSF)では、その配置が特に神秘性をもたらしやすいということから天変地異や大災害、アルマゲドンに繋がるという展開に持っていかれる内容が多いです。


ただ実際には惑星の引力というのは月や太陽に比べて極端に小さいもので、全惑星が一方向に並んだとしてもその影響は無視できる程度に小さいと言えます。

特に太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星の全てがうお座に集まったとされる1524年は、(あくまで地球上で観測した場合のみ)惑星直列が起きましたが、何も起きなかったと言います。

うお座=水と連想したことから大洪水が起きると騒ぎ立てた人もいたようです、大洪水と言えば旧約聖書のノアの箱舟が有名ですが、今みたいに観測技術も発展していない時代だったのでそうしたオカルトを信じやすかった人が多かったみたいですね。

ボイジャー計画のきっかけとなった?

実際に過去に惑星直列が起きたとされる事例の中で、一番最近に起きたのが1982年の時です。

惑星直列という言葉はこの1982年に起きた現象が語源となっていますが、実際には地球を含めた惑星が90度以内の扇型の中に集まっただけに過ぎずやはり直列とは言い難いものでした。


ただしこの配置によってNASAのボイジャー計画がスムーズに遂行できたとされています。

ボイジャー計画とは太陽系にある外惑星(木星・土星・天王星・海王星)をボイジャー探査機で撮影した偉大な探査計画ですが、その探査には全ての惑星の配置が鍵となります。

これらの惑星が地球の外側、同じ方向で90度以内に収まっていることは探査にとってはまさに好都合なわけです。

どれか1つのでも太陽を挟んで反対側にありますと、その時点で探査機の軌道が大きくズレてしまうので全てを探査することはほぼ不可能になります。


因みにこの機会を逃してしまったら次は175年後まで待たないといけない羽目になりました。

175年後とは2160年頃、まさに次に惑星直列が起きるであろう時期のことですが、こうしてみるとボイジャー計画は本当に奇跡的な巡り合わせで実現できた計画だったと言えるんですね!

まとめ

今回は惑星直列についての解説でした、参考になりましたら幸いです。

惑星直列は綺麗に一直線に並ぶ現象ではありませんが、それでもある程度の範囲内にまとまって配置すること自体がやはり稀有な現象です。

ただし将来的に例えば惑星の数が9つ以上に増えますと、また惑星直列の確率が大きく下がります。

過去には2006年に冥王星が惑星の定義から除外されて8つになったわけですが、それでも第9惑星を探す研究は続いているようです。
太陽系の第9惑星は存在する? すばる望遠鏡で発見なるか?

惑星Xと呼ばれていますが、果たして本当に見つかるのか、また見つかったとしたら次に全惑星が直列に並ぶのはいつになるのか計算のやり直しが迫られちゃいますね。

もちろん単純に惑星の数が増えたらそれはそれで嬉しいですけど♪


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