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スコットランド独立運動について解説! 賛成派と反対派の主張は?

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EUを離脱することが決定的となったイギリスではありますが、先日メイ首相が突如会見を開いて議会を解散させることを発表しました。6月8日に投票となるようですが、改めて国民全員にEU離脱の方向性について信を問う狙いもある一方で、自らの首相としての地位を盤石にするためでもあります。

しかしそのイギリスは実はEU離脱だけが課題となっているだけでなく、内政面でもある大きな問題を抱えています。

 
思い出してほしいのが2014年のスコットランドで行われた独立を問う住民投票です、文字通りスコットランドの住民がイギリスから独立したいと願って行われた投票ですが、結果は反対派が勝利することになってひとまずスコットランドの独立運動は沈静化しました。

ところが昨年にイギリスのEU離脱が決定的となったことで、スコットランドの独立運動の気運もまた高まっているようです。もしスコットランドの独立が実現すればイギリス連合王国そのものの崩壊につながる恐れもあります。

改めてなぜ独立運動が活発となっているのか、スコットランドがイギリスに編入された歴史なども踏まえながら解説していきます。




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イギリスという国について詳しく解説!

イギリス国旗

スコットランドの独立について解説する前にまずイギリスという国について少し簡単に解説しておきます。

  • 正式名称:グレートブリテン・北アイルランド連合王国
  • 首都:ロンドン
  • 公用語:英語
  • 人口:6300万(22位)
  • 通貨:UKポンド

イギリスの正式名称は『グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国』で英語では『the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland』となります、略称はUKです。(グレートブリテンとは、イギリス国土の中心となる島の名前です。)

ご存知の方もいると思いますが、イギリスなどという国は存在しません。この国名は日本でしか用いられていない略称で、この言葉の語源となっているのはポルトガル語でイングランドを指すIngrez(イングレス)が語源となっています。

つまり我々日本人が普段からよく使うイギリスは、正確にはイングランドを指すのです。このイングランドもスコットランドと同様にUKを構成する連合王国の一つという扱いです、もしイギリスに旅行した際にスコットランドの住民などに対してイギリスなどと発言したら間違いなく怒られるので注意しましょう!

構成する4つの国とは?

ではイギリスを構成する4つの国と位置について紹介していきます。

イギリス連合王国の位置関係

イギリス連合王国の位置関係

  • イングランド王国
  • 主要都市:ロンドン、バーミンガム、リヴァプール、マンチェスター、レスター
    人口:約5000万人

    グレートブリテン島の中部から南部に位置していて、4つの国の中では最も面積が大きく、首都ロンドンも属していて人口も最多です。

  • スコットランド王国
  • 主要都市:グラスゴー、エディンバラ
    人口:約500万人

    グレートブリテン島の北部の3分の1を占める国で、1707年に成立した合同法によって連合王国に帰属。首都のエディンバラはヨーロッパの中でも指折りの金融センターです。

  • ウェールズ王国
  • 主要都市:カーディフ、スウォンジ
    人口:約300万人

    グレートブリテン島の南西部に位置する国で、首都のカーディフは産業革命時には多くの石炭を積みだした港で発展しました。

  • アイルランド
  • 主要都市:ベルファスト、デリー
    人口:約200万人

    4つの国の中で唯一アイルランド島に属しています。アイルランド島の北部のみですが1920年に成立したアイルランド統治法で南北に分割された際に連合王国に帰属。

複数の独立性の高い国がまとまって一つの国として存在するわけですが、アメリカも50近くの州がまとまっているので同じような国柄と言えます。(国名を英語で表すと両者ともUnitedとつきます、つまり”1つに統合された”ということを強調しているのです。)




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スコットランドが連合王国となった経緯

スコットランドが現在のイギリスの一部となったのは1707年の合同法という法律によります。しかしスコットランドという国自体が成立したのはかなり歴史が古く841年にケネス1世という国王が即位したときに建国されたそうです。

中世にはイングランドとスコットランドは互いに独立した国家として存在し幾多もの攻防を繰り返した歴史があります。17世紀になるとスコットランドの王だったジェームズ6世がイングランドとアイルランドの王位に即位したことでスコットランドとイングランドは同じ君主を抱くことになります。これが同君連合と呼ばれるもので、長きにわたったイングランドとスコットランドとの争いも終わり2つの国は共に1つの国家として歩むことになりました。

スコットランドの住民
 

スコットランド独立運動を率いるSNPとは?

スコットランドの独立運動を率いているのが、スコットランド国民党(略称:SNP)と呼ばれる地域政党です。この政党は1934年に創立された歴史ある政党で党員数が11万人以上、社会主義を掲げていて最終的にはスコットランドの独立を目指しています。

SNPが発足したのが1935年の時で、スコットランド国家党とスコットランド党の合流によって結党されました。結党当初から一貫して反英主義を掲げていて、第2次世界大戦においてもイギリス政府による徴兵に拒否する運動を展開していました。しかし国民世論は戦争のために国全体で一致団結すべきだという意見の方が強かったため、国政に大きな影響を与えるほどの勢力はありませんでした。

1970年代に北海油田が開発されたことで潮目が変わります。イギリスに莫大な利益をもたらす一方で、北海油田の間近に位置するスコットランドの人々のナショナリズムが強く刺激されたのです。欧州の中で最大規模の埋蔵量を誇る石油を支配下に置けば1人当たりの所得も増えるので、独立しても経済的に困るリスクはない!というのが独立賛成派の主な意見です。

 
またもともとは一つの立派な王国として独自の文化も育んで繁栄していたにもかかわらず、英国に併合されたというのが原因でイングランドへの対抗心が根強くありました。そうした歴史的背景からも徐々にスコットランドの住民たちの間に独立への願望が芽生え始めて、2014年にはスコットランド民族党が主導して独立を問う住民投票が行われました。

結果は反対が賛成を上回る形となって独立ということにはならずに済みましたが、それでも直前の世論調査では賛成が51%という結果になるなど、最後の最後まで予断を許さない接戦という形になりました。

※因みに昨年イギリス全土で行われたEU離脱を問う国民投票では離脱派が過半数という結果になってイギリスのEU離脱が決定的となりました。ところがスコットランドでの投票の結果はEU残留派が62%近くに達したこともあり、もし独立してもEUに加盟する可能性があります。

 

スコットランド独立の問題点は?

イギリスは後2年もすればEUから離脱しますが、離脱した後はスコットランド独立問題を抱えることになります。またスコットランド以外にも実は北アイルランドも独立への動きを活発化させる恐れがあります。こうなると本当にイギリス連合王国の崩壊への序曲ですね。

スコットランドの独立賛成派は北海油田の経済効果でスコットランドは自立してやっていけると主張していますが、それでも人口は500万人そこそこしかいない上に独自通貨もありません。

イギリスは独自通貨のポンドがありますがスコットランドにはそれがありません、あまりに経済的リスクが高すぎるということでイギリス側は独立後のスコットランドとの通貨共通は認めないと表明しています。経済的にはイギリスとの結びつきは不可欠だとして、スコットランド内にも独立に反対する人は少なくありません。

 
また北海油田の利権に関してもイギリスは絶対に手放したくないというのが本音にあります、仮にスコットランドに独占されたらイギリスにとってもかなりの痛手になるのは必至です。

 
ヨーロッパでは数年前にもギリシャ危機で世界経済が混乱しそうでしたが、今度はイギリス危機が待ち構えているのかもしれませんね。

 

スコットランド独立なら国旗も変わる?

もし本当にスコットランドが独立したとしたら、イギリスと分裂して別々の国家という扱いになります。そうなるとイギリスの国旗が変わることになります。

イギリスの国旗はユニオンジャックユニオンフラッグ)と言われていますが、このユニオンジャックはイングランドの国旗とスコットランドの国旗とアイルランドの国旗の模様が組み合わさって出来上がったものです。

ユニオンジャック

もしスコットランドが独立したとなったら青い部分が無くなるということになります。あくまで想像ですが 、独立後のイギリスの国旗は以下のように変わるかもしれません。

スコットランド独立後の国旗

 
最後までご覧いただきありがとうございます、よければ以下の記事もどうぞ!

メイ首相は第2のサッチャー? 経歴や政策、人物像の紹介

コスタリカについて治安や物価などを解説! 軍隊がないのはなぜ?

 

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