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コロンビア内戦の原因とは? 平和賞受賞でゲリラと和解?

投稿日:2016年10月8日 更新日:

今年のノーベル平和賞にコロンビアのサントス大統領が選ばれました。

長年にわたって続くコロンビア内戦の終結に尽力し、左翼ゲリラであるコロンビア革命軍との和平交渉を続け、今年の8月に合意に至った経緯と功績が高く評価され今回の受賞に至りました。

 
ノーベル平和賞で現職の大統領が受賞するのはアメリカのオバマ大統領に次いで2人目、他のノーベル賞とは違い団体も受賞対象になっていますが、現在進行形の事柄に関わる人物も受賞対象に入っていることもありやや政治色が強いのが特徴です。

 
そんなノーベル平和賞をコロンビアの大統領が受賞したわけですが、長年にわたって内戦が続くなど、コロンビアの国内情勢はなかなかよくなりません。一体何が原因で内戦が続いているのか、コロンビアの国の特色なども交えて解説していきます。

 


 

1.コロンビアで続く内戦とは? FARCとは?

コロンビアという国は南アメリア北西部に位置する共和制の国家です。東にベネズエラ、南東にブラジル、南にペルー、南西にエクアドル、北西のパナマと国境を接しています。

北部のカリブ海に面する都市カルタヘナは世界遺産にも登録された港があり観光地としても有名です。

経済規模も比較的大きく、南米ではブラジル、アルゼンチンに続いて第3位のGDPを誇っています。

 
コロンビアで半世紀以上に続く内戦というのは、中南米地域で最も長く続いた反政府闘争のことで、これまでに死者数は推定で22万人、700万人を超える人が住まいをなくしているといわれています。

 
そんな内戦の引き金となったのが、1964年当時の旧ソ連の影響を受けて結成されたFARCと呼ばれる左翼系反政府武装組織です。主に貧困層からなる自警団から誕生した集団ですが、社会主義政権樹立を目指して活動していました。

 
主な収入源は麻薬取引であり、コカインの原料となるコカ栽培地やコカイン精製工場、さらに密輸ルートを保護することで多額の軍資金を得ています。

1995年に政府が麻薬組織を壊滅させてはいますが、代わりにコカイン取引に重視することで急成長を遂げ全盛期にはコロンビアの3分の1を実行支配下に置いたりもしました。

 
一時は武力により政権を奪取するのではないかという話も現実味を帯びていましたが、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ以降は国際社会全体がテロに対して非常に厳しい姿勢を示すようになり、コロンビア政府もアメリカに同調する形でFARCに対し強硬な姿勢を示すようになりました。

 
さらに2002年8月に就任したアルバロ・ウリベ大統領がそれまでの政府の路線とは一転して「力による内戦終結」を掲げ、愛国計画と呼ばれる掃討作戦の結果、幹部を次々と逮捕するなどFARCの勢力が急速に弱体化しました。

 


2.政府とFARCとの和平交渉

幹部が次々と殺害されて勢力が弱体化したFARCはついに政府と和平交渉をすることに合意しました。

キューバの協力もあってようやく先月の26日にコロンビア北部のカルタヘナで和平合意文書の署名式典が開かれて、国連の事務総長や米国のケリー国務長官も出席するなど半世紀にわたる内戦に終わろうとしていました。

 
ところが先日10月2日に行われたコロンビアの国民投票では、反対がわずかに賛成を上回ってこの和平合意が事実上否決されました。

 
反対が上回った理由は、政府のFARCに対しての甘い姿勢にあるといいます。半世紀にわたる内戦で生じた死者が20万人以上もおり、大量虐殺、拷問、性的暴行といった凶悪かつ重大犯罪を除く一部のFARCのメンバーに恩赦が与えられたり、犯罪を自白した場合には減刑が適用されるなど、あまりにも譲歩しすぎな合意案に対しての不満です。

 

3.ノーベル平和賞受賞で流れは変わるか?

国民投票で和平合意が承認されず内戦の終わりと和平の実現が危ぶまれていましたが、先日のサントス大統領のノーベル平和賞受賞で、コロンビア政府とFARCとの和平合意の見直しの交渉が再開されるそうです。

サントス大統領自身、国民からの支持率が低下するなど苦しい立場に立たれていましたが、ノーベル賞受賞も決まって流れが一変し和平への道筋が再び開けました。

 
こうしてみるとノーベル平和賞は改めて政治色が強く、国際情勢を動かす影響力は強いと言えますね。
 

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