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ロゼッタが12年の探査を終える。80億kmの航海の軌跡を公開

投稿日:2016年10月5日 更新日:

12年間彗星の探査を続けていた欧州の彗星探査機ロゼッタが、そのミッションを終えてチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に落下しました。

これまで彗星の地表に小型着陸機を落下させて、ガスの噴出や表面の地形を撮影し、太陽系の誕生、生命の起源などを探ってきましたが、彗星の位置が太陽から遠ざかるため発電できなくなり、最後の任務として彗星の写真を撮影しながら落下しました。

彗星探査機ロゼッタ

 
今回は彗星探査機ロゼッタと、探査し続けたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星と12年に及んだ観測の軌跡について解説していきます。

 


 

1.彗星探査機ロゼッタについて

この彗星探査機は欧州宇宙機関が開発したもので、2004年3月にフランス領のギアナにある宇宙センターから打ち上げられました。

ギアナ宇宙センター

 
これ以前にもESAは探査機ジオットでハレー彗星の近接観測に成功するなど、彗星探査と観測には実績がありました。そしてハレー彗星観測の後で彗星構成物質の採取を目的とした探査機の開発を計画していましたが、1992年にNASAが計画から離脱したため、ESAの単独事業に代わりました。

 
もともとロゼッタ計画は、2003年1月に打ち上げ予定でしたが、2002年12月にアリアン5ロケットが爆発事故を起こしたことにより、計画の大幅な見直しを余儀なくされました。(因みにロゼッタという名称はエジプトで発見されたロゼッタ石版からとっています。)

 

2.チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星について

1969年にソ連の科学者が発見した周期6.57年の周期彗星です。

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星

 
画像を見るとなんだかすごく変な形をしてるのがわかります。まるで2つの彗星がぶつかってそのまま結合しているかのようです。この彗星全体の大きさはだいたい富士山に匹敵します。

実は当初はロゼッタ計画の観測するのは別の彗星になるはずだったのですが、先の記述のとおりロゼッタ計画の大幅見直しで衛星の発射が1年以上も遅れたため、このチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に変更されたのです。

 
表面の地形には水の氷が露出したような部分も発見されていて、彗星の内部に空洞が存在しており、この彗星がもともと小さな破片同士が合体して形成されたのではないかと推測されています。

 
またこの彗星の物理的特徴については、彗星表面化に生存する微生物の活動が原因だと提唱されています。

微生物が存在する根拠としてはこれまでの観測で複雑な有機物が発見されていることにあります。彗星が太陽に近づくにつれ表面の氷は水になるため、これらの微生物が水を用いて生息している可能性が出てきたのです。

 

3.12年に及んだ観測の経緯など

2004年3月に衛星ロゼッタが打ち上げられ、2005年3月に地球の万有引力を利用した最初のスイングバイ、そして2007年11月に火星の引力を利用した2度目のスイングバイを行いました。(2度目のスイングバイの時に、当時地球に接近中の小惑星と誤認されるという事件が起きています。)

7年後の2014年の8月には、約64億kmという長い航海を経て見事に彗星の周回軌道に乗りました。同年11月には彗星へ着陸機フィラエを投下し着陸に成功させました。人類史上始めて彗星に着陸できた探査機として話題となりました。

着陸機フィラエ

 
2015年8月には彗星が太陽に最接近しましたが、それ以降は太陽から徐々に遠ざかってしまうため、探査機の発電に必要な太陽エネルギーを得られなくなってしまいます。

先日の9月30日に彗星の画像を撮影しながら落下し、12年間に及んだミッションを終えました、本当にお疲れさまでした。

 
打ち上げ以来、ロゼッタは太陽の周りを何と6周もしており、その航行距離は80億kmにも及びます。人類で初めて彗星に探査機を着陸させるなどの偉業を成し遂げたロゼッタが残したデータは非常に貴重でこれからも多くの科学者によって研究されます。

 
そしてESAではロゼッタに続く新たな小天体を目指す、AIM(Asteroid Impact Mission)の検討も進んでいます。

小惑星ディディモスを目指すミッションで、この計画は2020年ごろから始まると予定されています、こちらも楽しみですね、本当に宇宙探査はワクワクがいっぱいです!

 

 


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